柿木まめ太

終戦後の混乱した世相がキーになるんで、疎開経験とかはなくてもいいんですけども、あまりにも現代とかけ離れてきて、書きにくくなったなぁという感じですねぇ。
それならそれで安保闘争を引きずってもいいんですが、そうすると横溝正史をモチーフに重ねるという、ちょっとしたズルが使えなくなっちゃうんで、それが惜しいかなぁ、と。（笑

終戦を絡めると、金田一耕介というテンプレが一部使えるじゃないですか、戦後の空気を色濃く伝えるあの作品をそのまま引用として使えるって、すごく大きいのですよね。それ無しで１から描写で伝えることを考えると。（もちろん、平成のパート部分で、本家と同程度のクオリティを要求されてしまいますが）

昭和も遠くなって、平成と繋げるだけでも大変だったのが、次の年号となると確実に繋げられなくなるんだなぁ、と思ったんですよ～。

安保の時代も激動で、それはそれで大きなバックボーンになるはずなんだけど、いかんせん、テンプレにしてくれた作家さんが見当たらない～、て。
松本清張、小松左京、西村京太郎、あたりの大御所陣が居るんですけども。それでも、明治、大正、戦中戦後みたいな、昭和はまだテンプレになってないんですよねぇ。