昔言われたんです。文章を習っていた先生に。
その先生はかつてある新聞社で、定年まで働いてた記者さんでした。文字を書く事をずっと仕事としていた人が、退職後は大学講師になったという訳ですね。今まで出会って来た先生の中で、一番厳しく、かつ、褒める時はきっちりと褒める、生徒の評価に対して、最も誠実な先生でもあったと記憶しています。駄目な時はめちゃくちゃボロクソ言うんですよ……。
イマドキの打たれ弱い生徒には、かなり辛い先生ですね。私も苦手でした。怖いなーって。でも私は結果的にその先生に、一度も怒られた事は無かったまま、その講義は終了したんですけどね。何かよかったんですって。私の文章。
今思い返しても不思議な気分ですが、いつも褒められてたんです。他の生徒にも、私の文章をお手本にしましょうって言われたぐらいで。作文とかを読み上げられるのが大の苦手だった私はその度に、「マジでやめて下さい本当に慙死しそう」って気分だったんですけれど、中でも一番褒められた時に、「まるで五十代六十代の男性評論家が書いたような、非常に切れ味鋭いいい文章です」って言われまして、当時19歳だった私は「オッサンかよ……」と、かなーり複雑な気分になりはしましたが……。まあ、嬉しかったですね。
そんな硬い文章を書くらしい私が、今は読みやすさを追い求め、ラノベをお手本とし小説を書いているなんて、かなーり不思議な気分になってます。やっぱり人生って、分っかんないな。実はその怖い先生の言葉がきっかけで、やめそうになっていた小説にまた取り組むようになったという。
っていう話をエッセイのネタにでもしようかなーとずっと思ってたんですけれど、何かいいかなとこっちに書いてみました。こっちだとさっさと埋もれるので、謎の羞恥心を覚えてなくていいです。なら書くなって話ですが。まだ気が早いかもしれませんが、第4回カクヨムコンも、頑張ります。
実は本日『迷妄終末ロックンロール』、一話だけ更新してました。またヒマな時にでも。
『迷妄終末ロックンロール』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885825176 ではでは。