まぁ身から出たサビなんだけど
職場のおじさんと話してて
昔はこーだったーあんな面白いやつがいたーって
話を聞いてすごいすねー!てなってワイワイしてたんだけど
ふと俺にはそんな思い出はないなって
いろんなことがあったし 自分もその場にいて楽しかったりはしたはずなんだけど
思い出すのは「大変だった。つらかった」ばかりだなと
ほかの印象がほとんどない
俺にも楽しいことはあったはずなんだけど
なんだかお行儀よくしてなくちゃダメだった記憶とセットになっていて
他人の迷惑かえりみず暴れ倒した時にしか感じられないような
そんな楽しさがほとんどない
あっちへ気をつかい こっちへ気をつかい
そうやってなにか気をつかったり許しをこうたりしないと
生きていけないほど俺はスペックが低かったから
のびのび生きて来なかったんだな
いつも目の前に迫るのは
誰かが助かってホッとした顔で抜けていくのに
自分だけが貧乏くじを引いて居残りをさせられているときの
終わりの見えない壁
戦って勝つしか道はなく
誰も俺を助けてくれない
魔法がすべてを解決してくれるべきなのに
そんな許しは俺にはない
だから俺はシンデレラが好き
敵は全部排除して自分が総取りする
そうするしか生き残る道などない
一生懸命に床を磨いても
肺炎になって死ぬだけだ
楽しかった記憶が 思い出せない
いつもジャッジされて居心地わるく
本音を潰して生きている
かといって 本音なんかぶちまけたら
とんでもないことになるし
俺の本音というのは、本音をぶちまけながらも許される人たちのそれと違って
愛嬌がない かわいげがない
俺も結局 どこまでいっても
のたうちまわって 死ぬだけだ