とあるラジオ局でラジオドラマを書き始めて10年くらいになる。
元々ハガキ職人だったので「なんかみんなが目指してるから、アタイも放送作家になりたい!」ってふわふわ思ってた時もあったけど、まさかラジオドラマ書いてる人生になるなんて思いもしなかった。
で、十年も経って、この度、初めてリスナーさんから「面白かった」って感想のメールをいただいた。
正確にはプロデューサーの方が気を使った番組に届いたメールを『個人情報は消して』『個人情報は消して』送ってくださったのだ。
十年書いてて、書いた作品はもう120作くらいで、初めての感想メールよ。
少し前に刑務所にいる服役囚の方から「最近、少しドラマの質が落ちている」って内容のお葉書をいただいたのを見せてもらった事はある。感想よりも「刑務所でラジオって聞けるんだ」という意外な場所にいたリスナーにスタッフ一同で驚いたものだ。
その後にそこに書いてあった本名で検索したら、とんでもない国際犯罪を犯した人からのお便りだったことにさらに驚いた。
「アタイのドラマより、この人の人生を紙に書いた方が絶対面白いやん」と思った。
あと「この前のやつ評判良かったよ」みたいな事を言われた事はあるけど。正式な文字は初めてだったんだ。
まぁ、正確に言うと、アタイへの感想ではなく、その回のドラマの主人公の声優さんがかなりの有名声優の方だったので、そのファンの方からのお便りだったみたいだけど。まぁ、いいや。
おまけでも感想もらえたのは感慨深いものだ。
そもそも「誰か聞いてる人いるのか?」って思ってた時期もあって、それが理由でカクヨムに登録したのがアタイなんだけど。
別に嬉しいというより「へぇ、この世に存在していたんだぁ」と発見があった感じだ。
だってリアクションゼロで十年間書き続けたから、もうリアクションなんか気にし無くなったので(プロデューサーさん、ディレクターさんの感想は気にするけど)、この感想もらって嬉しいって感覚がなくなってしまったのです。
主役の声優さんが、かなり役を作り込んでくれていたので、その部分をリスナーさんが気づいていたのは「おお」と思った。売れてる声優さんの読み込みのレベルって、ほんと頭が下がるレベルで凄いんですよ。だから売れるんですけど。
結論を言うと、新しい発見があって面白かった。