わたしは理系出身で仕事もそっち方向だったので、常に技術的に正しいのか完璧なのかを問われる世界にいました。ですので思考のベースを「正しいのか間違っているのか」の白黒をつけるように訓練されてきたわけです。
そんなわたしからみると、架空の話を作って書いていく小説というのは上記のような「堅苦しさ」とは相反した自由で楽しい世界にみえたのです。なんといったって小説では作者である自分が神様でいかようにも書けるわけです。しかも論理性を前に出すのではなく、あくまでも感情的、感性的な部分をいかに読者に訴えて共感を得るのかという、理系にはまったくもってない要素が必要なジャンルですので、若い頃のわたしにとってはとても魅力的に感じたわけなのです。
すると今度は、せっかく文章を書くのだから現実的なことに対して何か変化をもたらすものを書きたいということを思うようになってきました。自分の文系的な小説によって相手に感性を伝えられるのであれば、理系的な要素をもって相手に伝えられるのではないか。しかも論文のような面白味のないようなものではなく、文系的な「面白さ」を含んだ文章を書けるとしたら、なんて考えていくわけです。
そこでエッセイというのが非常に良いジャンルとなりました。エッセイは自分をネタして笑ってもらうのも楽しいのですが、それ以上に読者がネガティブだと思っているものを「こんな観点で見てみたらどうでしょうか」とポジティブに思ってもらえる文章を書けるジャンルだということに気がついたのです。
小説が架空の世界を用いて読者を誘導していくとすれば、エッセイは現実の世界を用いて読者を誘導していくものだと思っています。それもいい方向にです。
ということで、わたしはエッセイを書くことをおすすめしていますし、自分自身も常に練習をしているわけです。今日掲載いたしましたものも、わたしにとってはエッセイの練習というわけです。読んで頂ければ幸いです。
文章を書く力とエッセイについて
https://kakuyomu.jp/works/16818093085404878956昨日の夕飯は松茸ごはんとお吸い物、カジキのフライにしました。たまの主婦アピールでした😊