そう、『くるみ割り人形』ですね!
『異世界交響曲』は計画段階でまず自分が特に思い入れがある楽曲をリストアップ、それから話の大筋を作り、シナリオと関連付けできる曲を選んでプロットを作りました。なので途中から曲を追加することはまずないと考えていましたが、11月末お気に入りのカフェテリアで食事していたところでクリスマスツリーの飾付けを見て、もうこんな季節かと思って脳内で『情景(クリスマスツリー)』が再生されるとき、まるで天啓を受けたように気づきました。予定された日程ではチャプター6が始まるのは12月下旬。しかもその前のチャプター5はちょうどチャイコフスキーがテーマです。その間に番外編として『くるみ割り人形』をねじ込むことができるじゃないですか!そんな完璧な状況だからプロットにないクリスマス特別編を追加しました。合わせてチャプター4の内容(卒業コンサートの本来のプログラムについて)も一部変更しました。
ちなみに、『くるみ割り人形』は自分が大好きだけど、最初の楽曲選択の段階で外されました。『異世界交響曲』の曲選択の基本原則は「メジャーの中のメジャーは外す」ですから。例えばベートーヴェンの三、五、六、七、九。モーツァルトのK525やK550。ブラームスの『第一番』。ベルリオーズの『幻想交響曲』。ドヴォルザークの『第九番』など……それらについて今更なにを書けばいいのがわからないので、この作品には不向きだと考えました。同じ理由で『くるみ割り人形』も取り上げないと決めたが、天啓によって復活できましたね。まぁチャプター7ではシナリオの都合上どうしても「メジャーの中のメジャー」を一曲出す必要があるのでこの原則も絶対ではないということです。(ブラームスの『第三番』もメジャーの中のメジャーだろう!と突っ込みたい人もいるかもしれませんが、まぁかなり曖昧で不確かな基準ということでご理解してください)
今回ノリで番外編を書いて思ったのは、自分が好きだけど本編のシナリオと関連付けできない曲がやっぱりたくさんあります。本編が終わったらまたこんな感じで番外編を作って取り上げるのもいいかもしれませんね。