あとがきなので、先に小説の方へどうぞ。
思い掛けないネタバレを喰らうかもしれません。
アイザック・アシモフ『黒後家蜘蛛の会』の短編『会心の笑い』のあるエピソードをご存知でしょうか。
作中の推理に関して、読者から手紙より、「ある可能性を見落としている」という指摘があったそうです。そして、『黒後家蜘蛛の会』が本になる時、その可能性に関してアシモフは加筆を行いました。
アシモフでも、そういうことがあるんだから……ね。
以上、言い訳です。
『塗り潰された背表紙』には、以下の可能性について、そのうち加筆したいと思っています。
ただ、もう一度読むのも大変だと思うので、ここに書いてしまいます。
作中推理は2種類に分けられます。本の正体が判る推理と判らない推理です。
本の正体が判らない推理
・本の仕切り説(西山さん、ありがとうございます!)
・誰かの興味を惹くために置いた説
・本に触れた人を「商品に落書きをした」として脅迫する説
本の正体が判るかもしれない推理
・数字恐怖症《ナメロフォビア》──『十角館の殺人』『五つの時計』『五銭銅貨』
・13恐怖症《トリスカイデカフォビア》──『13階段』
他には思い付かないわ。