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お稚児さん

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お祭りのクライマックスとして知られる山鉾巡行は、2日間に分けて行われ、「前祭」(さきまつり)は17日9:00〜、「後祭」(あとまつり)は24日9:30〜。

前祭の宵山期間(7月15・16日)は、四条烏丸一帯が歩行者天国となり、夜店なども出店されて賑わいます。
お稚児さんはどうやって選ばれているの?

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山鉾巡行の開始を告げる「注連縄切り」をはじめ、さまざまな神事を務めるのが、祇園祭の花形ともいえる「お稚児さん」。

かつてはほとんどの山鉾に乗っていましたが、現在は人形がその役を務め、「生き稚児」が乗るのは長刀鉾だけになっています。

そんな祭の大役を担うお稚児さんが選ばれるのは、6月中の大安の日。長刀鉾町と養子縁組をして結納が贈られ、氏子となって祭に参加します。

気になる選定基準はというと……だいたい次の五つの条件をクリアした男の子が選ばれるそうです。

(1)長く京都市内に住んでいる老舗の子息で、(2)小学3年生〜中学1年生くらいの体重が重すぎない子。(3)祭に理解があり、(4)神事を欠席しないのはもちろんのこと、(5)家族全員がその子を支えることができるかどうかも重要な基準だといいます。

では、該当者が「僕やりたい!」と立候補するのかといえば、そこは奥ゆかしい京都の気質。周囲からの声かけや推薦で候補者が選ばれることが多いそうです。
神様のお使いになったお稚児さんの生活は?

お稚児さんの生活が変わるのは7月13日の「社参の儀」から。この儀式でお稚児さんは正五位少将の位と十万石大名の格式を授かり、正式に神様のお使いになります。

これ以降は精進潔斎のため、食事もお風呂も寝るときも、お稚児さんの身の回りの世話をするのはお父さんやおじいちゃんなどの男性のみ。ご飯を食べるときや着替える際は、まず火打ち石で打ち清めるのがしきたりだそうです。

そして社参の儀や鉾への乗降の際は、お稚児さんは「強力(ごうりき)」と呼ばれる人に担がれ、地面に足をつけません。さすがは神様のお使いですね。

ちなみに、巷では「お稚児さんを務めるにはウン千万かかる」といわれますが……。確かに昔は衣装一式を家で揃えたりしなければいけなかったため、大変だったようです。現在は「結納金も贈っており、衣装も用意があるので、神事自体にはそれほどお金はかからないと思う」とのこと。ただ、お稚児さんを務めるという名誉から、家の体裁を整えたり、お披露目をしたりと、費用をかける場合もあるようです。
いつも応援ありがとうございます。
これからも、よろしくお願いいたします。

2件のコメント

  • お稚児さんの選定基準、勉強になりました。
    ありがとうございます。
  • いえいえ。ググった結果、書いただけですから。因みに、小町がエイトに入る前の設定ですから、時系列は去年のことになります。
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