小説に登場するイシチョビ。
よく似た印象の石を、湖で拾いました。
みんなが絵になっている翌日なので、イシチョビも加えたくなりました。
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カタ、と音がしました。
子どもたちと、さらにその場にいるハートタマも目を奪われます。
いくつかの石と石とがくっつき、まとまって動き始めたのです。
中央の大きな楕円の石が胴体、その先に二つずつの小さな石がつながっているのはおそらく手足でしょう。
胴体で、さきほどバノが刻んだ『5日エ』がほのかに白く光っています。
かまどの赤い炎と違う、熱を持たない白い明かりが、子どもたちの顔をゆらぎなく均一に照らしました。それはこちらの世界にわたってくる前には毎日当たり前に受け止めていた文明の光――発光ダイオードや電子端末の明かり――に、似ていました。
カタカタという音を立てながら、ぎこちない動きで、小さな石の人形は立ち上がり、ぺこっと体を前に折り曲げました。おじぎをしたようでした。
子どもたちが夢中で見つめるなか、人形は今度は折り曲げた腰をまっすぐにして礼儀れいぎ正しく背筋を伸ばし、気をつけの姿勢になります。
「コンニチハ……ボク、チビッコノ、ゴーレムダヨ……」
「およよよよよ! しゃべった、ゴーレムがしゃべったよ?」
https://kakuyomu.jp/works/16818093086709002499/episodes/16818093086712837775 # # #
バノのようなゴーレム作りはできません。
でも文明の力を借りて、拾ったイシチョビ石を、イシチョビの姿に変えることなら!
できるのです!
【画像】は、イシチョビ石と、イシチョビ。
第一章の終わりに、イシチョビは……なにかが起こって、どうにかなります!
(今、第一章をお読みの方がいるので、ネタバレせずにあいまいにします)
イシチョビ「頭ノ 形ニ モトノ 石ノ カンジガ ノコッテルヨー!」
(手足ぴこぴこ)