このストーリーは十数年前に書いておいたものを若干手直ししてこのサイトに投稿致しました。かなりの長編となっていますが、死刑に関する事柄に興味がある方にお読み頂ければ幸甚です。
近年、袴田巌さんの再審開始が取り消されたニュースが流れ、正直驚いています。再審が認められるケースとそうでない場合の境界線は一体どこにあるんでしょうか。名張毒ぶどう酒事件の故・奥西勝さんの時も同様でしたが、証拠についての考察がどのように取り扱われるかで、その人の人生が変わってしまうのは遣り切れない思いがします。「疑わしきは被告人の利益に」の精神がどこまで届くのか、憲法の番人と称される最高裁に相応しい判決を期待しています。