甘木 銭

皆川イサキは重度のシスコンである。幼少時の妹・カミナの願いを叶えるために青春を費やしてヒーロー・クラフトドールを作り出した。 そしてヒーローの活躍の為に怪人をも作り出す。 クラフ…

寂しさを埋めるために人と過ごしているけれど、誰かと一緒にいる時は一人の時よりも苦しい。 そんな短歌。

そのお守りは海が見える山の上の神社で買われた。 そしてボートレース場に連れて来られた……

長く続けていたバイトをやめてやって来た新しいバイト先の店長は、一見普通の穏やかなオジサン。 しかし暇な店内で二人で話してみると、出るわ出るわヤバい話が。 「高校卒業して漁船に乗っ…

小説家になりたいが、未だに芽が出ない。 若くして才能を発揮する天才に憧れるが、自分の才能の限界にどこかで気がついている。 自分より若いのに活躍する人々を妬みながら、いつか何かのチ…

高校を卒業してから別々に進学し、半年間連絡を取っていなかった彼女から連絡が来た。 『大学の先輩に告白された』 どう返せばいい？ そもそもなんで連絡を取らなくなったんだっけ？ 自分…

彼女にフラれたクリスマスの夜に、目の前に現れたのは三人の宇宙人の少女たち。 彼女たちに協力して地球侵略の計画を練る地球人とのドタバタコメディ。

彼女の部屋のぬいぐるみの中で、サプライズを狙う主人公。 でもなんでそんなことに？

名前を変えてくれ、どこからが皮なのかハッキリさせてくれ…… 食材たちが、それぞれの悩みを神様に訴えかけるショートショート。

飯を作る兄・康太。 飯を食う弟・晃星。 二人が飯を食う時にする話は、おかしく、賑やかで、楽しい。

ふと気がつくと、見知らぬ教室にいた。 ペストマスクの男が言う。 ｢賛成か、反対か、いずれかに挙手をしてください｣ 仮面をつけた六人の男達が、賛成と反対で言い争う。 しかし、議題は…

僕と彼女は抱き合っている、薄暗い部屋の中で。 付き合ってから初めて。 別れてから初めて。 その時に「僕」が思っていることは。

才能があるのに出て行ってしまった兄。 才能がないのに家を継ぐことになってしまった弟。 帰ってきた親知らずに、弟は……。

話す言葉にローマ字が混じり出す奇病、「突発性ローマ字症候群」。 その中で見えてくる世界は……

「私」は、人間関係とは麻薬のようなものだと考える。 あっても害でしかないというのにそれは妙に甘美で、一度味わうと手放すことが出来なくなる。 きっと最初から一人でいたのでは気が付け…

課題に行き詰まったので、散歩をするべく外へ出る。 売るためにまとめておいた本を持ちながら、ぷらぷらと歩く。 頭に浮かんできたのはくだらないこと、学校への愚痴。 見えたのは道端の吸…

突然手元に送られた一つの日記。 そこには全く知らない他人の、一年分の日常が綴られていた。 その日記の最後には、おかしな文章。 「君には伝えなければならない。君は……」

毎年夏の繁忙期に雇うアルバイト。 今年やってきたのは、見下ろすような小さな黒猫だった！ 大学生だと言う黒猫は、やはりと言うべきか気まますぎて役には立たず……

中二病男子の岩堂は、クラスメイトの波川を連れて、学校中を走り回る。

焼き鳥屋の奥の二人席。 ｢優しい男になる｣｢保健の授業で男女が別だったのって……｣｢俺はねぎまのねぎだ！！｣モテたい男の妄言綉。

快活な八十八歳の祖父がいきなり言い出した。 ｢動画投稿者になりたい｣。 無理矢理動画の編集を手伝わされた僕と、アクティブ過ぎる祖父の四年間。

深夜のコンビニ、カウンターの裏には二人の男。 三十前後のおっさんと大学生風。 暇を持て余す二人の会話。

ユメノには妄想癖があった。 夜眠る前のうつらうつらとした感覚の中で、理想の自分を思い描く。 しかし、最近その妄想の中に現れ、彼女の妄想を妨げる男。 その男が現実の世界に現れて……

スーパーのお菓子売り場。 そこで私は葛藤する。 クリスマス会で子供たちに配るお菓子に、大好きなアニメのカード付ウエハースを入れるかどうか……。 汚い大人のお金の使い方。

異世界から召喚され、魔王を倒した勇者ミヤモト。 しかし彼は、終始憂鬱な顔をし、彼を称える宴も拒む。 彼が一刻も早く床に就きたがるのは……。

音楽の流行は洗脳のようなものだと思う。 どれだけ必死にいい曲を作っても、流行を作る薄っぺらな歌に勝てない。 だから｢俺｣は、音楽が嫌いだ。 ｢俺｣は、友人から演劇の公演用の音楽を…

　環境問題が原因で怪獣が日常的に出現するようになった日本。怪獣は特に大都市に多く出現し、日本有数の大都市である赤糸市も、国指定の「怪獣都市」となっていた。そして、赤糸市に住む人々…

成人式の日。 感染症が流行する中で行われた式典の中で、大人になり切れない「僕」が思うことは。

楽しく遊んだ後って、なんだか寂しい気持ちになるよね。 だからうどん食って温まろうね。

小さな島国の端っこ、田舎の村で小屋に籠って歴史を研究する青年・アタルカの元に、流暢に喋り、歩く赤ん坊がやって来た。彼は日本からの転生者であり、有り余る魔法の才能で身体能力を向上し…

輪廻転生を管理していた神様は、転生システムの自動化によって仕事がなくなり、暇を持て余していた。 そこで思いついた暇つぶしは、ファンタジーのような異世界を作ること！

謎の怪人・ヒールが出現し人を襲っている日本。 平岩蒼汰は、怪人に襲われていた人を助けるために命を落としてしまうが、改造人間となって復活する。 そのまま改造人間ヒーロー・ヒーロイド…

お盆の晩に百物語をすることになった四人の大学生。そのきっかけはメンバーの一人、飯山啓介が見つけてきた「百物語アプリ」だった。四人によって次々と語られる百話の怪談。そして、その最後…

「シセイカン」をテーマにした少し不思議な短編集です。 ちょっとした思い付きで書いてるので不定期更新。

金曜日の夜、午後8時27分の事。会社の飲み会の途中で入ったトイレの個室には、店からのメッセージが書かれた貼り紙がしてあった。 『いつもありがとうございます。お客様に満足していただ…

桃太郎の原型無しリメイク。 桃納言と呼ばれ、民衆に慕われる桃の大納言。彼は悪事を働く都の貴族に命を狙われ、都の外に逃げ出した。 武士、ろくろうと知り合った彼は、都の貴族を鬼に見立…

目が覚めるとミミックに転生していた！！ タブー要素をたっぷり使ったクソ異世界転生ファンタジー短篇。

二〇七五年の日本、首都岡山にて。 ユウトとダイスケはその歴史を辿るため、様々な人の元を訪ねる。 元大学教授の美作に、自分をAIにした長船。 ｢大都会岡山｣の歴史を巡る、半年の物語。

突如現れたUFO。 そこから出てきた宇宙人、コフジ。 地球外生命と地球人の初接触の結末は...。

言い出しっぺの法則……それは絶対的なこの世の理……かもしれないですね

｢本日は弊社の試作品テストにご参加いただき誠にありがとうございます｣ 謎の男が手渡してきたのは、人間の希望が詰まった『希望の缶詰め』だった...

彼女と別れたので女友達をホテルに呼んだ。