令和版うる星やつらが始まりましたね~。
我が家の子どもたちもさっそく気に入り、録画は保存決定しました。
そこで息子からこんな質問。
「お母さん、ラムちゃんてヤンデレ?」
ヤ、ヤンデレ……?
どーなんでしょう!? 考えたこともなかったのですが、そ、そーなのかな?? 嫉妬深いってだけでもヤンデレ???
みなさんどう思われますか。息子には考え中って答えてます……
さてさて、読書メモです。
『蝶として死す』羽生 飛鳥∥[著](東京創元社)2021/04
平清盛の異母弟頼盛を探偵役にした安楽椅子探偵っぽい連作短編。
前々から思ってはいましたが私は連作短編も安楽椅子探偵も好きじゃないってはっきりしました。おもしろく感じる作品もあるので、多分ですね、相談者の話の内容をどうやって描写するかによるんです。会話に頼っていてもいいんですけど、それだと会話劇がうまい作者でないとつまらないんです。
この作品の場合は時代ものゆえの説明の多さがまず引っかかり、会話文の堅苦しさにひっかかり……。各話ごとにどんどん時代が流れていくので、そのつど説明が多くなるのがまたちょっと。
説明文だろうとおもしろく読める人のは読めるのですけど、ちよっとこれは読みにくかった。
そもそも、こういう微妙な立ち位置ゆえに武力じゃなく処世術を駆使して各勢力を渡り歩いて生き延びる、なんて人物を主人公にしただけで面白さは担保されてるのだからミステリーにしなくてもって、個人的にはもったいなく感じたのですけど、本格歴史ものの需要がないのだからミステリーかファンタジー仕立てにするしかないんですよね、きっと。悩ましいです……
『揺籃の都』羽生 飛鳥∥[著](東京創元社)2022/06
……なんて感想を前作で抱きつつ、この二作目は長編だというので期待してとりかかったところ、冒頭はやっぱり説明が多くて、清盛息子たちを下げる描写も多くてギヴアップしかけたのですが、事件が起こり始めればそれはもう面白くて中盤からは一気読みでしたー。
同時進行で事件が起こるお話の方が臨場感があってハラハラドキドキできます。普通に面白かった。
福原京の清盛邸を舞台に怪事件が次々起こり、宗盛・知盛・重衡兄弟+嫌われ者な叔父の頼盛があーでもないこーでもないとわちゃわちゃやってるのが微笑ましい。
始めと終わりで平家物語の本文を抜き出しているように、古典の中から抜け出して古典の中に収束する構成がお見事でした。