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『さよならが近づく頃に』について語ります。

こんばんは。益城と申します。
本日11月11日から『さよならが近づく頃に』の連載を開始しました。
実はこの作品は私が物書きを始めて最初に書き始めた物語です。月日を遡ると5年前になります。勿論一番思い入れがある作品であり、私自身も早く完結させたいとずっと思っていました。そんな作品にそろそろけじめを付けなければいけないと思い、連載を開始することにしました。以下この作品に関することを語りますので、興味ある方がいればかなり長いですが是非ご一読願いたいと思います。明日以降の連載もよろしくお願いいたします。

当時中学三年生だった私は咄嗟に映画を撮ろう!と言い出し周囲の人間を勝手に巻き込んでその活動を始めたのでした。
私は監督兼脚本担当としてシナリオから全て自分で書こうと思っていました。しかし中学最後の行事や受験勉強に追われていた私に脚本を書く余力など当然ありませんでした。結局、試撮影や中途半端な脚本が出来たくらいで作品にするには全く程遠いものでした。
私含めて監督や演出、撮影に携わる三人とキャストの六人を合わせた九人で取り組んでいました。しかし私たち九人は高校に上がると別の学校に進んだり、クラスが離れたりと多くは日常生活の中でほとんど会うことの無い関係になってしまいました。
私自身中学生の間に脚本を書き切ることが出来なかった後悔がずっと残っており、勝手な思い付きで巻き込んだ八人に申し訳なく思っていました(とは言っても八人はきっと映画のことなど、忘れているか頭の片隅にあるくらいかだと思いますが)。
歳を重ねるに連れてあの時描こうと思っていた世界と自分に描くことのできる世界の乖離が大きくなっていくのを感じていました。そこで高校三年生の時一から構想を練り直すことにしました。しかしなぜもっと早く始めなかったのか、高校三年生は当然忙しいですよね。受験勉強も高校受験とは比にならない負担です。結局、その時もプロットの3分の1ほどを書き上げた段階で受験に集中しなければならないと思い切り上げました。
大学に入ると1年生の間は常に生活を成り立たせることに必死でした。家庭の経済状況から、私は学費以外の全ての支出を自分で担わなければならずバイトは扶養ギリギリまで働かなければ生活が出来なくなるというレベルでした。
ようやく少しずつ貯金もできて自分のことを見つめ直す時間ができたのが今年の1月でした(誕生日が1月なのでそのタイミングです)。
そういえばあの物語を終わらせていないなと。
そこから少しずつ物語の人物たちを頭の中に取り戻していき、執筆を再開しました。
しかしそれからも一筋縄ではいきませんでした。
所属しているサークルで出す小説を執筆し始める時期までに完結させることができず、そちらを優先せざるを得なくなりました。
そんな訳で高校時代に書いた分と今年の1月から勢いで書いた数万字程度を合わせたものが今出来上がった物語です。量としてはおそらく全体の3分の2といったところでしょうか。

その最後の追い込みを次の私の誕生日、二十歳になる日までにやり遂げたいと思っています。今回こちらのカクヨムで連載開始したのもそれが理由です。
時間が経つに連れて巻き込んだ八人の思い出は徐々に薄れていきます。また彼らと直接会って話す機会があるかは分かりません。だからこそ今書き切らなければいけないと思っています。彼らとの『さよなら』は確実に近づいています。必ずこの作品を彼らに届けるため、私は気合いを入れて執筆に臨んでいきます。
もし最後まで読んでくれた方がいらっしゃいましたら本当にありがとうございます。
是非私の十代最後の悪足掻きを見届けてください。

                    益城奏多

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