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ゴシックミステリ紹介 「この闇と光」/服部まゆみ

久しぶりの近況ノートのお時間でございます。なかなか更新できていませんでしたが、満を持していざ、小説紹介をさせていただきたいと思います。(私事が色々あったので)

さて、今回紹介する小説は、服部まゆみさんの「この闇と光」でございます!

紹介に移る前に、この小説を紹介するに至る経緯を説明したいのですが、先日同アカウントで連載を始めました、『ゴシック描写を書き連ねたい』が、思った以上に需要があったみたいで、ちょっとずつフォロワーさんも増えてきているので、『ゴシック』にまつわる小説を紹介してみようと思った次第なのです。

この作品のジャンルはズバリ『ゴシックミステリ』と銘打っておりまして、表紙の美しさもさることながら、本文の幻想的な描写も素晴らしく、わたしの蔵書の中でも特に気に入っている小説です。(そんなに分厚くもないので読みやすい!)そしてやっぱり面白い! 惹きこまれる! グイグイとその世界観に圧倒されっぱなしです。

あらすじとしては、
『森の奥深く囚われた盲目の王女・レイア。父王からの優しく甘やかな愛と光に満ちた鳥籠の世界は、レイアが成長したある日終わりを迎える。そこで目にした驚愕の真実とは……。耽美と幻想に彩られた美しき謎解き!』 と作品紹介に書いてあります。

うーん、ゴシックに興味のある人なら、もうワクワクするんじゃないですか(笑)?
中世を想起させる世界観と、閉塞的な環境で繰り広げられる、どこかダークな描写と、ゴシックらしさが全開ですよね。

あと、忘れてはならない『ミステリ要素』ですが、これも文句なし! わたしも最初は吃驚レベルでして、音を立てて崩れていくという経験を小説でしました。伏線の量も質もすさまじくて、ミステリに疎いわたしは終始鳥肌が止まりませんでしたね。このほんしゅごい・・・・・・・

・・・・・・・とまあ、こんな感じで紹介した『この闇と光』ですが、本当におすすめです。前回紹介した『隣の家の少女』はかなり人を選ぶ、お世辞でもおすすめとは言い難い作品でしたが、この作品は(多分)万人受けで、ゴシックに興味がない人、本を読まない人だってグイグイいけちゃうと思います。ぜひ。

締まりが思いつかないので、幻想にまつわる泉鏡花の言葉を添えて――


『うむ、魔界かな、これは、はてな、夢か、いや現実だ。』(泉鏡花「山吹」)


では~

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