ただ一文で書き表せられるものを、あえて分解したり、長々しく表現することで文章の奥行きを持たせる。
最近読んだ古めの小説解説本に、そのようなことが書いてありました。とどのつまり、あえて頭を使わせた表現の方がただ読んで理解するよりも面白い、という事なのかなと理解しています。現実問題はそんなに単純ではないでしょうが……。
「頬を赤らめた」を「紅潮した」と端的に表すことは可能ですし、なんなら元のままでも良いですが、比喩表現や別人の視点、主観による語りなどで少し文を長くするのも楽しいなぁと思います。
しかしここで個人的な問題というか、私の個人的な悩みごとがあります。文章を長々しく書いたとしても、読んでいる側がどこまで構造的な文章を求めているのか。そのニーズに即していなければそれはただの「蛇足」にしかならないという葛藤です。
難しい文章を書きたいわけではなく、音の響きの良い言葉を自然に並べたいのが私の目指すところです。読みやすさはライトノベルの長所であり、また自分の作品を最後まで読んでもらえる為のテクニックだと考えています。
「おもしろ!」と「読みやすい!」の間で上手いこと折り合いをつけることを模索しながら、日々モニターと向き合っております、という現状報告とも表し難い雑記でありました。
誰か、そういう類の解説本などご存知でしたら是非教えてください! とても気になります。