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迷宮雑駁 その2

迷宮奇譚、放棄はしたくはないのですが、はじめからしっかり作りこみたいという気持ちがあり、一度公開を停止しています。
最初はとにかく文章を書き連ねたい一心でしたが、どうも物語とはそうそううまくいくものではないようだ。ねえ、ほら、何も装備も準備もなしに、ダンジョンの深い穴の中へ潜ろうったって、底へ辿り着くことなどまさに夢物語もいいところである。

近日中に迷宮奇譚の再スタートをします。見てくれる人がいるのかは、わからなくてちょっと不安ですけど。もう少し読みやすい文章にもなるでしょう。

と、言うわけで、以後は最近読んだ本の話でも。

〈漫画〉
弐瓶勉氏の『人形の国』は最初から読み続けています。淡々と強敵を倒していく物語は、神話的テンポ感がありまさに異色、けれどストーリーは意外と王道。あとはながべ氏の『とつくにの少女』の新しいのも読みました。
九井諒子氏の『ダンジョン飯』も良いですね。コメディの皮を被った古典的悲劇、って感じがして、著者の底知れない感性の息吹を感じます。
〈SF〉
相変わらず、円城塔氏を読んでいます。『文字渦』はやはり凄かった。ほかには宮内悠介、ケン・リュウ、その他大体みんなが知って読んでいるものを拾っては読み、と言う感じです。最近読んだSFでは、フィリップ・K・ディックのヴァリス三部作がよかったです。
〈ファンタジー〉
山尾悠子を全部読みました。くらくらする絢爛斜陽世界の崩壊神話、は自分が目指すところでもあり、もし知らなかったのなら是非読んでみてという感じです。ああいった密度の高い描写に憧れるのですが、どうにもペルシャ刺繍のように大掛かりながら繊細極まりない動作を要求されるようで、自分にはまだまだ手が届きません。
という流れで、最近ではホフマン Hoffmannを読みあさっています。ゴシック文学の名手の彼の作品の舞台は、とくにネット小説でファンタジーという時に思い浮かべられる擬似中世欧州のまさにあの感じの世界観で、修道士、画家、伯爵、人形師、さまざまな怪傑どもが入り乱れて幻惑。とてもいい感じでした。

などと手の内を明かすような話をしつつ。この辺で。

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