連載中の小説「狂気と風のレクイエム」が、いよいよクライマックスを迎えます。
https://kakuyomu.jp/works/16818093087794558040『彼女がやはりおかしくなったことや、それが兄の自殺のせいであったことは、もはや容易に推察できた。私は彼女に対して申し訳ない気持ちがした。俯きかげんの表情に痛ましさを感じた。しかし同時に、兄の死をそれほど深く悲しんでくれた人がこの世界にいたことに救われる思いがした。そのことに感謝する気持ちが私の内に起こっていた。兄にとってよりも、むしろ私自身にとって、兄という人の価値を理解したこの女性の存在が、このうえなく貴重なものに感じられるのだった。』
「狂気と風のレクイエム」第8話より
狂気か正常か? 現実か幻想か? 読み応えたっぷり(ホントかよ)のクライマックスです。