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「狂気と風のレクイエム」大好評!



https://kakuyomu.jp/works/16818093087794558040

  にいさん
  ぼくはにいさんを失って
  わかりあえる人が誰もいなくなって
  しまったんだよ
  心を許せる人も通じ合う人もなく
  夜ごと酒を飲んで自分を慰めて
  いるんだよ
  コンクリートのはざまで
  ネオンに褪せた月を眺めながら
  永遠に明かされることのない心を
  もてあましているんだよ
   ………………………
 小鳥の鳴き声が聞こえる。春かと思ったら、静かに、音もなく粉雪が舞っていて、山々も、畑も,ほんのりと白く雪化粧を始めている。その中にぽつんと後ろ姿の人影が佇んでいて、グレーのコートの肩のあたりを、降りしきる細かな雪がしだいに白く染めていくのである。
「狂気と風のレクイエム」より

「狂気と風のレクイエム」大好評(ウソです)連載中!

4件のコメント

  • こんばんは。
    じっくり読みたいので、少しお時間くださいね。必ず読みます。
  • ありがとうございます。
    その節はどうぞよろしくお願いします。
  • レネ様。
    コメント返信ありがとうございます。
    疲れたなんてとんでもない。
    9話までは一気読みし、ラストはじっくり読める時にと
    とっておきました。完結の通知が来てからの方がいいかなとも思い待っていました。
    (完結作品にお星様を入れると、注目作品に載りやすいと聞いたので)
    空の色、月、風鈴の描写の丁寧さにうっとりしました。
    いつも美しい景色を見ておられるレネ様の豊かな感受性でなければ書けないのだろうなって思いました。

    素敵な作品をありがとうございました。
  • ハナスさま。
    書き込みありがとうございます。

    そうだったんですね。完結を待っていてくださったのに、実は完結のスイッチを切り替えるのを忘れていたようで,先程あわてて完結にしたんです。本当に申し訳ないことをしました。そして細かな心配り、本当にありがとうございます。もしも注目作品に載ったりしたらハナスさんに足を向けて寝られません。

    描写を褒めてくださってありがとうございます。描写に最高に凝った作品です。
    本当に読んでくださって、こうしてコメントまでありがとうございました。
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