あれはTV版マジンガーシリーズの正統続編にして完結編、そして挿入歌ネタです。
『争い絶えないこの世の中に、幸せ求めて悪を討つ』
つまり兜甲児が自分の幸せを犠牲に世界を繁栄させると、反って悪が湧く仕掛け。
だからヘルは『ちっとも世の中から争いが絶えてないぞ!』と現状を否定するのです。
この戦いに終止符を打つため、ヘルは争いのない幸せな世界に作り替えようとインフィニティにパイルダーオン、マジンガーとなるのです。
つーかあれゴッドマジンガーだよね?
そして甲児の『幸せのカタチ』がアンドロイド・リサとして具現化し、神となったヘルに対し、甲児は悪魔と化して『世が世なら存在していたかもしれない娘』という可能性を滅しました。
甲児は真相を墓場まで持って行くつもりのようですが、さやかは気づいたらしく、ラストで『今度は(甲児との恋を)うまくやります』と宣言しています。
インフィニティは巨大な『もしもボックス』でしたが、甲児は自力で人生やり直しを始めた、というオチ。
なおインフィニティですが、あれは光子力研究所直下のジャパニウム鉱脈で自己増殖するマジンガー。
おそらく兜十蔵博士とドクター・ヘルの合作で,、あらゆる並行世界で建造された全てのマジンガーや機械獣のデータを喰って成長したと思われます。
ミケーネの遺跡を参考に、十蔵博士はヘルと共に研究した光子力でマジンガーを作りました。
対してヘルは機械獣軍団を作りデータをインフィニティに送り、科学要塞研究所にも送ってグレートマジンガーの研究に協力。
ミケーネが復活してからは、表向き服従しつつ組織を裏から操り、勝っても負けてもインフィニティを起動、十蔵博士を含む誰もが幸せな理想世界を夢見て、10年分の歴史を改竄する予定でした。
少なくともヘルは、十蔵が死亡した時にインフィニティの起動を固く決意しています。
マジンガーがミケーネに勝っても、争いの無い幸せな世界を作れなければ、やはりヘルが何がなんでも生き残ってインフィニティを起動させます。
リサはヘルと十蔵が望んだ『そもそも争いが怒らなかった幸せな世界』に再創造するためのガイドマーカーなので、インフィニティの起動条件、つまりヘルが行動を起こす口実が詰まっていたはず。しかし蓋を開ければ兜甲児の幸せくらいしか叱責のネタが残っていなかった、とも言えるでしょう。
つまり爺ちゃんズはグルになってお互いの命をかけたギャンブルに興じ、ヘルはミケーネそっちのけで安全装置を担当したって事。
ミケーネには十蔵とヘルというダブル天才博士に勝てる可能性など、ハナからハナクソほども存在しなかったのです。
兜(ヘルメット)博士とドクター・ヘル(メット)。
彼らは鏡面存在だったのです。