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短編「私は年老いた白い犬と霊園を歩いた」

https://kakuyomu.jp/works/16818093077834809728/episodes/16818093077836279627

 ――自転車のペダルをこぐ足を止めたのは、前輪のライトが暗闇にうごめく白い生き物の姿をとらえたからだ。
 犬だ。私は思った。大型と呼ぶには小さく、中型と呼ぶには大きかった――。

 年老いた白い犬を追いかけて夜道を歩く。よみがえってくる幼い頃の記憶。私は小さな頃に犬を死なせた。インディゴ色の空に輝く星々。私と犬は霊園を歩く。

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