https://kakuyomu.jp/works/16818093074183287091/episodes/16818093074183709804幼い子どもを失い、地方へと移住してきた夫婦が。地域と溶け込む夫とは対象的に、妻はいつまでも失意に飲み込まれたまま。
子どもの凄惨な死がふたりに影を落としているのだ。
ある日、夫は地区のまつりが近いことを知る。それは雪の夜道を無数のたいまつで照らしだす春彼岸の伝統行事「万灯祭」。
結婚生活が破綻へと足を進めるなか、揺らめく炎の輝きのなかで夫婦が出会ったのは――。
第７回目のテーマは「色」。
「万灯火」という実在するおまつりをモデルにしました。
3/21にお題が発表された直後に、ローカルニュースでこの行事を知りました。
夜空と雪に染まった大地を染め上げるだいだい色の光が美しく、題材にうってつけだと思いました。
ただ、ニュース映像と文化庁の資料だけをたよりに書いているので、実際のお祭りとは異なる点が多いことと思います。あくまでフィクションとして一読いただければ幸いです。