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「あなたのいちばんになりたい…」完結いたしました。

おはようございます。
いつも応援いただきましてありがとうございます。

今回はお約束どおり、完結しました「あなたのいちばんになりたい…」の製作についてのエピソードを書いてみようと思います。


本編を読んでいただいた方はすぐにお分かりだと思いますが、完全な新作として企画されているため、過去に別作品等で登場したキャラクターは1人も出てきません。

以前にも少し触れました世界観の土台作りロケハンを行ったのが今年の2月。このときにはまだどんな作品にするのかのイメージすらありませんでした。この時撮影した数百枚の写真たちを帰宅後に眺めながら桜ヶ丘市、五賢高校、そして奏天、瞳海たちをひとつずつイメージしていった思い出があります。

今回、公開作品では初めてファンタジーのジャンルを選択することになりました。「魔法」というアイテムをどう現実にミックスさせるかも大きな挑戦でした。ただしこれは私の処女作というのか現実とSFを混ぜたものでしたし、全話にサブタイトルをつけたのも同様に原点回帰となりました。(二十数年前当時の原稿は見つかったものの、リメイクできるようにはまだ至っていません……)


そんな時、「現実の世界」で3月にふたつの出来事が重なりました。
ひとつは私の病における休職から復職へのリハビリの開始。
もうひとつはコロナ禍における「ステイホーム」です。

リハビリ時間の中で、提出課題と平行して書かれたものが本作です。私の集中力リハビリとして大いに役立ちました。
また、ステイホームという中で、趣味作家として何ができるのか? それは読んでいただける自分らしい作品を書くことだろうと。ならば、このリハビリ期間中に書き上げたい!として取り組んだものです。(結果としては大幅に伸びましたが…)


また普段はあまり作らない設定資料集が本編原稿とは別ファイルとして存在します。それを開いてみると、キャラクターの名前だけでもかなり細かい設定が書き込んであり、その一部をざっと要約すると……。
奏天と瞳海という姉妹は、最初から双子として。「奏」「瞳」ともに一文字で読める漢字に天(=空)と海を付け足したように、相対する性格と立ち位置となるように最初から設定していることがわかります。萌恵(萌)や咲良(桜)、杏子(杏)も同じように一文字増やして名付けています。

そしてもうひとつ、いわゆる「長編」としての目安となる10万字をきちんと越えるという目標を持たせたことです。コンクールなどの応募も大抵この基準です。シリーズ全体を合算してこの基準を越えるものは多数ありますが、作品単体としてでみると、私の作品では実のところそれほど多くありません。(2~8万字程度が多数。本作は最終的に19万7千字余)

これらを全てストーリーボードに載せた上で、①魔法は万能であってはならない ②基本は学生同士の恋愛物語とする ③他作品とは独立した長編とする これらの制約をつけ書き上げた実験作がこの「あなたのいちばんになりたい…」です。

作品の出来映えについては読んでくださった皆さまにお任せするにして、全章を脱稿したときにいわゆる「ロス」を感じたのは、この世界のなかに私自身が浸かっていたということであり、個人的には私の代表作のひとつに加えていいのかなと思います。


次回作についてはまだ目処をつけておりませんので、しばらくおとなしくなると思います。全作品の誤字修正や全般的な推敲(時代に合わせたリニューアルや一部作品の整理含め)などを行いつつ過ごそうと思います。

長編にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

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