◆高出力動力源として『魔晶石炉』が用いられている。魔族が大気に漂う〈魔素〉を凝縮化させて造った魔晶石(マジカエ・クリュスタルス)という結晶体を燃料としている。
魔晶石炉で人工筋肉を動かす事によって〈大いなる騎士〉は動いている。また魔晶石炉は飛行球/ジェットエンジンを駆動させる動力源としても利用可能である。また低出力動力源として〈藻類ガス〉を燃料とした内燃機関を用いた乗り物が市中に広く普及している。飛空艇・〈機巧馬〉・〈大いなる騎士〉は魔晶石炉、民生用の乗り物全般は〈藻類ガス〉が燃料として用いられている事が多い。
◆この世界のジェットエンジンは、基本的に亜音速飛行までの使用が中心で、超音速~亜光速飛行のレベルになると飛行球が使用される事が多い(製造コストはジェットエンジンが安いが、燃費コストは飛行球よりも掛かるし、亜光速航行が出来ない。飛行球は製造コストがジェットエンジンよりも遥かに高いが、燃費コストがジェットエンジンの約20分の1であり、また亜光速飛行を可能とする)。
◆飛行球は製造コストは高価だが燃料消費が少ない上に、ジェットエンジンよりも遥かに堅牢な構造なので、専ら軍用、もしくは上流階級/富裕層のレジャー用の乗り物に使用される事が多い
◆飛空艇が船舶として利用されている。水空両用の万能的な移動手段として、商用・軍用としても社会的な重要な位置を占めている。飛空艇の動力源は上述の通り魔晶石炉が一般的である。しかし神代歴に作られた飛空艇には、構造不明の動力源で動く物も存在している。
◆各国軍隊は基本的に空中艦隊と、〈大いなる騎士〉と〈機巧馬〉に騎乗した〈血統騎士〉を中核として編成された陸軍と、小規模な水上戦闘部隊によって構成されている事が多い。基本的に海がない場所が戦場として選ばれる事が多く、空中戦と陸上戦がメインに発生するからである。国によっては水上戦闘部隊がない所もある。
◆SRやSSRクラスの〈大いなる騎士〉は、空中・水中・地上を問わず運用が可能な決戦兵力であり、発生した状況に応じて兵科運用される事が多い。
◆空中艦隊は制空権の確保と船舶運用を行なう事が基本なので、役割機能が我々の知る所の海軍と空軍が合体した様な物である。陸軍は〈大いなる騎士〉や〈機巧馬〉に騎乗した〈血統騎士〉や機械武装兵で構成されている軍と、魔術師、〈守護霊使い〉等の特殊能力・技能を駆使して戦う能力者たちによって構成されている軍がある。〈大いなる騎士〉に搭乗する血統騎士だけで構成されているケースや、機械武装兵のみの軍の国、魔術、特殊能力・技能を駆使して戦う能力者のみの軍、それらを複合化させた軍など、各国のドクトリンによって軍構成は異なっている。中には冒険者主体の傭兵団で軍を編成している国家もある。