ネトフリに、中国の、eスポーツを題材にした「マスター・オブ・スキル」というドラマがあります。
内容に関しては観ていただいたり検索をしていただいたりしていただければと思いますが。
なかなかクオリティの高い、面白いドラマでした。なんといいますか、リベンジスポ根な内容といいますか。
門外漢のくせに「面白そうなことをしているなー」と、eスポーツものを2本も書きましたが。マスター・オブ・スキルもお手本にさせてもらいました。
生かせているかどうかはわかりませんが……。
そのマスター・オブ・スキルで印象的だったのは、中国のドラマということで、登場人物のハンドルネームが漢字で、漢詩の一節だったりしたことでした。
主人公は「君莫笑」というハンドルネームでした。これは「君よ笑う莫(なか)れ」と読み下せます。
漢詩の一節かなと思って検索すれば、その通り涼州詞という、漢詩の一節でした。
下に記すのがその涼州詞です。王翰(おうかん)という唐の時代の詩人の作で。国境を警備する兵の心情を詠んだものだそうです(詳しくは検索を)。
葡萄美酒夜光杯
欲飲琵琶馬上催
酔臥沙場"君莫笑"
古来征戦幾人回
(美味い葡萄酒を夜光杯にそそぐ
飲もうとすれば、琵琶の音が馬上で鳴り響く
酔って砂漠に倒れ臥しても、君(人々)よ、笑わないでくれ
古来から、いくさに征く者のうち何人戻れただろうか)
ドラマではなぜそんなハンドルネームにしたのか明かされませんでしたが。
笑うな! 今に見ろ! という反骨精神の現れだったのでしょうか?
この涼州詞は、オマージュも込めて、【eスポーツ小説】Faster Fastest R でも使用しています。どんなシーンで使っているのか、興味があれば読んで確かめてみてください(どさくさ紛れに宣伝←)。
もっとも、はからずもこの涼州詞はタイムリーなものでもあります。
この涼州詞に書かれたことが、本当に過去のことになるのはいつの日でしょうか。
その気持ちも、【eスポーツ小説】Faster Fastest R に込めて書きましたが……。
マスター・オブ・スキルでの、登場人物の漢字のハンドルネームに対し。
どこか懐かしい気持ちもありました。
英語のハンドルネームももちろんかっこいいですが、漢字の、漢詩の一節のようなハンドルネームには、アジア人としての趣も感じたのでした。