「ねぇ、アイルー? いい年齢になるのに、
まだアイルーなんてやってるの?
それに血だらけじゃない……」
「あぁ、君かい。
この血は、モンスターのものだ。拭いたらいいのさ。
でも、確かにいい年だよ。いま友達もいないし、魔物も強い。
いつか袋叩きにあわされるかもしれない。
だからもし何も変わらないんだったら仕事を変えたってかまわないし、
大事なものは君の笑顔、今の元気、未来の元気、それを守りたいんだ」
「どうしよっかな」
「もし許してもらえるなら、2人きりで、お酒でも飲もう。
俺にとってはこれ以上ないほど、いい」
「うん。……」
「楽しみにしてるから」