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本の感想を

あしたはひとりにしてくれ

 登場人物のほとんどが衝撃的な登場をする、
 そんな趣向があります。
 ……脇役の人物以外はけっこう挑戦していて。
 両親、エイトの友人、アイスの別れる予定の彼、
 以外は登場した時に、読んでてビビってました。
 ただ、全編というか、
 アイスの登場もビビるだけじゃなくて、
 早く助けないと、と思えるのは、
 先生の優しい思いがあって、
 読み手がその情感を追体験できるからでしょうね。
 苦しいことを追っているのに、
 読みやすさがあるのも、全力なだけじゃなくて、
 思いがあるというか、ちゃんとした所があって安心できます。
 結構、基本を押さえている人物の集まりにも、
 創作に対するモチベーションを意識している感じがします。
 歓路ちゃんが服を嗅がせるとこ、
 無理やり詰め込まれたらあれだから、
 ゆっくりやってくれ……。
 勢いつけずにやるって変態すぎるかな。
 高野橋さんは自分と同じタイプの人間で、
 心配になりました。
居候って夢がある形で、
 居場所の一つまで昇華して、
 そこに優しさがある。

知らない映画のサントラを聞く

 散りばめられているものに楽しさがありますね。 
 錦戸デンタル。ちゃんとした仕事に家族でうちこむ、リアリティがある。
 松岡修造、僕も好きです。熱意もいいし、ギャグとしても面白いですよね。
 マリメッコ、初めて知りました。プレゼントにいいな。
 主人公、
 枇杷さん。表紙がすごい可愛い。
 表紙は後から、キーワードアイテムで固めてあったんだなと。
 よく見たらコアラシャツとジャージ、と読んだ後で思いました。
 おしゃれと萌えの中間な絵だから初めて見たときには分からなかった。
 カエルもカニも映ってる、見つけた気分でした。
 朝野が思い出の中で生き生きとしている、これは素敵でした。
 コスプレまでする男子、昴、なんかいい人なんだな。
 朝野が戦っていた、人生と戦っていたとも解釈できるけど、
 ファンタジー的には、
 昴が戦っていたって表現するほかには描写がないんですよね。
 付き合ってるときに二人で決めたんでしょうか?
 圧倒的恋愛小説……でしたね。
 でもキスは描かない、という感じだったんでしょうか。
 きっと一緒に居たらもう、ちょっとした恋なんだね。
 最後のほうも枇杷と昴の2人が会いそうだなって感じのところで、
 話が終わってしまうんですよね。
 現実の上にメルヘンがあるのがいいなと、
 読んでいて思いました。
 現実に押されちゃうけども、
 その上にあったら乗ってる感じで進めそうな……。

えー、自分も小説を書くことがありますが、
時には思いつかない感性に触れることが大事だと思いました。

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