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「みんなの描写文章」表現専用ノート


↓この企画↓
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881010606

絵から読み取って文章で描写表現してコメントに書いてください。

6件のコメント

  • 【例】
    [水龍]
     彼女が腕を広げるとどうじに反物の袖が弧をえがくと、突然、目のまえの水面が光りはじめた。光はゆらゆらと右へ左へ、たくさんの線をつくる。その線たちは一箇所に巻きついて、さらに大きな線をつくりあげる。人知れぬ森の奥にある大樹の幹ほどに大きく猛々しく、それは川から飛沫をあげて生まれた。
     龍《ドラゴン》だ。
     身体が水でできた龍。
     その水龍こそ、この川の守り神。そして、彼女がその巫女なのである。
  • [翼人]

     眠れる草木をも叩き起こす、巨大な稲妻が轟音と共に、人気のない廃村を白く染める。
     
     その雷光は、まるでユニコーンの彼の心情を表すようだった。
     目の前に広がる信じられぬ光景に彼は夢だと思った。否、思い込もうとした。

    ――そうだ、寝付けずに夜風を浴びに出歩いたところから夢だったのだと、必死に現実から目を背けようとするが、彼の思いと裏腹にその眼《まなこ》は手前に広がる光景に釘づけだった。

     そこには、水晶で形づくられた一匹の龍と、翼はためかす一人の少女がいた。

     武骨な鉱物で構成されていながら、その龍は穏やかな雰囲気を醸し、眼前の少女を見つめている。そして、少女は少女で、龍の顔に寄り添うように、柔らかな笑みを浮かべているのだ。それは、まごうことなき愛し合う者たちの逢瀬であって、

    ――信じられないことに、その少女は彼の主人であったのだ。

     たなびく風に揺れているセピア色のショートヘア―に体を覆うほどの汚れなき純白の翼。誰よりも彼女を見ていた彼がその姿を見間違えるはずがなかった。

     彼女の左手には拳大の宝石。それは、彼がプレゼントした《貢いだ》ユニコーン族の至宝“ピュアホワイト”。

     彼女に何度もせがまれ、決死の覚悟でユニコーン王から奪い取ったもので、なんとか持ち帰ったとき浮かべた彼女の晴れやかな笑顔を彼は今でも思い出せる。

     思えば、あれを渡した日から何かと二人の時間が減っていった気がすると彼は思った。最近は何かと理由をつけて何処かに行ってしまうのだ。

     呆けていた頭に急激に血が上っていくのを感じとり、彼はすぐさま側に生えていた木の枝を思い切り噛みしめた。
     砕けた枝葉が口内を蹂躙する痛みでどうにかわずかばかりの冷静さを取り戻す。
     しばらくは固いものを食べれないだろうが、こうでもしなければ彼は感情の赴くままに二人に襲い掛かっていしまっていただろう。
     そして、龍相手では、ユニコーンなど木っ端もいいところ。一瞬でひき肉になるのがオチだ。

     だから、怒りをぶつけることもできない彼にできることは、この悪夢を見続けることだけ。 
     自分に向けた事さえない顔を浮かべる少女の顔を遠目に見ることだけなのだ。
     
     そして、少女と龍は散々イチャコラし、最後は仲睦まじく彼の貢ぎ物と共に天へと昇っていったのだった。

    「ビィィーーーーーッチ!!」

     くたびれた廃村に、女性に幻想を抱く生粋の処女厨《ユニコーン》の怨嗟の叫びが虚しく響きわたった。

     

     こう、漫画とかでよくある「雷が落ちると共に衝撃のシーン見てしまう」みたいなのをイラストからイメージしました。
     だったら、翼がある人は後姿だけだし、女でもよくない? と次々と妄想が沸き出て、書いてしまいました。我ながら無理やりだなと思います。

     作者様の原文や、イラストを貶めるつもりはないので不快だったら削除してください。


  • [翼人]

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    幻獣世界。 

    かみさまのたいせつなたからものを、ちょっとしたいたずらのつもりでうばってみたら、それきりせかいはいろをなくし、おともなくし、じかんさえなくしてしまった。

    ぼくはびっくりしてしまって、それからかなしくなって、いまはとてもこうかいしているよ。


    ねえ、ともだち。ぼくのだいじなつばさをきみにあげるから。どうかかみさまに、このたいせつなたからものをかえしてあげてくれないか。ぼくはじぶんのおかしたあやまちがあまりにおそろしくて、とてもかみさまにあわせるかおもないよ。

    ここでみているから。どうかおねがいだ。せかいがふたたびうごくように。


    ぼくはかたずをのんで、かみさまがそらからおりてくるのをみていた。このせかいでゆいいつ、そんざいをゆるされた〈にんげん〉のともだち。きみならきっと。きみならきっと。



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    参加してみました。

    描写?描写をしないのが私の描写です!(無能)
    お馬さんがつぶらな瞳でおもいつめた顔をして見えたのでイメージだけで突っ走りました。お粗末さまでございます。

    ひらがな過多で読みにくいですね。童話っぽい感じにしたかった!



  • [炎使い]

    「おいおい、今日の運勢は最高《ハッピー》のはずじゃねえのか? あの|占い師《ババア》吹かしやがって」 
     
     部隊長はまた一人、耳を覆いたくなる断末魔と共に火達磨と化す己の部下を見て、小さく悪態を付いた。
     そうでもしなければ気が狂いそうだった。
     これで、彼を残して十ばかりいた彼の部隊は全滅。何のことのない哨戒任務で一体誰がこのような事が起きると予想できようか。
     額からあふれ出る汗を拭おうともせずに、彼は降って湧いた己の不幸を睨みつける。

     惨劇は眼前のたった一人の少年によってなされた。

     その瞳は地平に没する日輪よりも尚、朱く。
     その髪は燃え盛る大地よりも尚、紅く。
     そして、少年の持つ飾り気の無い武骨な剣は自身を染める返り血よりも尚、赫かった。
     
     少年――いや、そう称するには彼は余りにも歪だ。

    「あれがガキのする顔か? ――はっ、冗談きついぜ」

     新兵に支給される二足三文の古びた鎧に、鈍ら同然の剣。
     背格好こそ少年のそれだが、彼の纏いし雰囲気は歴戦の勇士のごとく。その瞳に映る感情《いろ》は無く、ただ機械的に最後のエモノである彼に向けるだけ。そこに人を殺めることへの感慨など一欠けらさえありはしない。

    「バケモノが……」

     知らず口に出たその言葉に少年――否、バケモノは肯定の意を示すかのように剣を向ける。
     生きて帰れたならば占い師に放った金を返してもらおう、迷惑料こみで。そんな愚にもつかないことを部隊長は半ば現実逃避気味に思う。

     そして、彼は小刻みに震える手で無理やり剣を構え

    「死んだら化けてやるぜ、クソババア!」 

     叫び、死地に飛び込んだ。



     少年の見た目がものっそい悪人っぽかったのでその少年を見る第三者の立場で書きたいなと思いました。
     
     叶 遥斗さんの「みんなの描写文章が」すごくて、自分のが酷過ぎるなと思いつつも恥を上乗りするつもりで書いてしまいました。
     厨二文章だとスラスラでます(笑)

    追記
     柳の人さま
     すいません「|」をつけ忘れてました。
     占いババアだとギリギリというかアウトな感じですね。とほぼ某亀のお師さんの姉ですもんね(笑)
     占い師と書いてババアと読む、でいきたいと思います。
  • [ゴブリンVS]

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    王国の騎士と姫。かつてはそう呼ばれていた。

    つんざくような冷たい風は絶え間なく吹き荒れ。闇夜を唯一照らす満月の下、地上のすべてを凪ぎ払う。哀しみも絶望も横倒しに、迷いも戸惑いも掻き消した。

    鋼の鎧はあの頃のままだ。だがそれを纏う男は面影さえない。
    対峙する女は以前であればあり得ないまでに憐れな出で立ちだ。肌は露出し傷だらけになっている。何より。二人はすでに人間ではない。身も心も化け物になった。

    かつてどんなに忠誠を誓い、信頼を寄せただろう。護り守られる関係であったはずが、深夜に戦っている。互いの瞳は野生の生き物のようにギラギラと光った。そして女の瞳が月光に煌めいた瞬間、矢のように真っ直ぐ、一振りの剣が叩き込まれた。錆び付いた匂いの華が辺りにぱっと咲く。だが深い傷を負った女は、男にゆっくり震える手を伸ばした。石化の呪い。至近距離で女の血を浴びた男は徐々に硬くなる。女は微かに残るヒトの記憶から男の名を呟いた。

    これは二人が望んだ結末。ヒトに戻れぬならばと滅びを選んだ。忠誠を誓ったからこそ、この手で終わらせたかった。信頼を寄せていたからこそ頼むことが出来た。


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    描写……描写ってどうやるんでしたっけ←

    お話作るのは好きなんですけど、描写って未だになんかよくわかりません。タルーさんがせっかくほめてくださったんですけど本人はダバダバしてます(汗)

    朱く。紅く。赫かった。とか、すげえなと素で思いました。


     
  • [炎使い]

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    紅蓮の海を一人悠々と渡る男がいた。辺りはまさに地獄絵図、すでに男を見るのはすべて黒焦げの死体達だけだ。鬼神だ死神だと言われもした男は燃え盛る景色を冷めた目で一瞥した。舐めるような焔が大地を人間を焼き尽くそうとしている中、男は全くの無傷で平然と歩いていた。

    男の肉体は死なない呪いをうけていた。故に灼熱の風も全く苦ではない。しかし身に纏っていた衣服はとうに燃え尽き、ただ鎧だけが残っている。

    男はゆっくり剣を構えた。

    「お前は俺との約束を違えるのか。俺を人間扱いしたのはお前だけだったというのに。こんなところで死んでしまうのか」

    炭と化したそれは、元が木だか人だかわからない。それでも男は語り続ける。

    「俺を置いていくのか。ーー答えろ!」

    ぶすりと。手応えのない感触。黒い塊は答えなかった。

    その後、男がどうしたか知るものはない。焼け野原は三日三晩の後ようやく鎮火した。

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