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底知れぬ狂気

2話
ソウマ、この物語の主人公
本名ソウマ=ミルチ
だが、本名は言わない
名前しか言えない
それはソウマが昔した苦行のせいであった

11年前
紀歴1189年
ソウマ12歳
小国レヴィン
ここの人口は千三百人
砂漠が近くに広がる街であった
砂漠があるのは原因があった
ここ3年レヴィンは飢餓に襲われていた

飢餓のせいで人は衰弱していった
だが、希望はあった
呼び出したら富を呼ぶという神を召喚する儀式が始まったのである

それは一か八かの賭けであった
アギという神は聖杯に入れてある血が良質だと富を呼び込む
だが、血が悪質な場合....
呼んだ町を消し去る

この良質の血を作るには
大きな犠牲が必要だった
それは
五十人の人間をプレスし、その流れてる血を聖杯に入るぐらいまで貯める事

一回失敗したら1からやり直し
また五十人プレスをしなければいけない

ソウマは齢12なのにプレスを行う人間だった
それは一族の行う仕事で一族からの命令でやっていた

ソウマはこれを見るに耐えなかった
ソウマは助けるしかないと考えていても一族の事を考えてプレスをじっくりと行った
プレスをするごとに悲鳴と同時に人間の骨が折れる音も聞こえた
ソウマは苦しかった

地獄は続いた
五十人プレスの血は完成できないで四百五十人目まで行った
そこで完成した

ソウマはこの時何を思ったか失敗した血を捧げてしまった

そしてアギを召喚する日
失敗した血を入れた聖杯が運びこまれた

王「アギよ!我らの地に恵みを!」
王は天に向かって大声で叫んだ

神々しい光が辺りを包み込み
アギが天から降りてきた

アギ「我に何用か...?何、富を」

王は聖杯を捧げた
王「アギよ。血です」

アギは聖杯を持ち、聖杯に入っている血を飲み干した

アギ「.........まずい...よくも我にこんなまずい血を飲ませたなあああああ」
アギはその瞬間怒り狂い
国に向かって鉤爪を放ち
王を切り刻んで殺した

ソウマは気がついた
自分が間違えて渡してしまったのだと

ソウマは怖くなり逃げ出した
一国が滅ぼされるのを見ながら

だが、無情にもアギが目の前に来た

アギ「貴様か....これを作ったのは」

ソウマは止まってしまった
動けなかった
燃え盛る炎の中を放心状態でいる

ソウマは口を開けようとしたが開けられなかった
ソウマは感じた
これが圧倒的強者の捕食か


アギは大きな爪でソウマを切った

それから意識がない

そして意識を失ってから何日か経っていた
アギに切られた傷が塞がり始めた時目覚めた
起きたら激痛で動けない
その状態から5時間たった
飢えで死にそうになった

その日動けた
近くにあった死体の血を飲んだ
そして食べた

あれほど美味しいものはないと今でも思えるほどの美味しさだった

ソウマは一族の住む場所に行った
そこには一族全員の死体が転がっていた

ソウマ「アギめ...殺してやる」

ソウマはある事を思い出した

全てを失った後にある残骸とは
何か
それは.....
ミルチ一族の蔵の中にある

ソウマは蔵にいった
だが、開かなかった

ソウマ「なんでだよっ!」
悔しそうにいう
そこに現れた男
「それはね君が鍵を手に入れてないからだよ。」

ソウマ「だれ...?」
続く

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