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『風は遠き地に』前書きに代えて。

 この作品は、1994年の自分が、かつてのワープロで書きかけてから、未完で放置していたものが基盤になっています。
 ドラクエやファイナルファンタジー世代なので、ファンタジーは好きで、絵や文章であれこれ描いたり書いたりしていましたが、音楽関係のROCK/HARD ROCK分野でフライヤーイラストを描くようになると、徐々にファンタジーから遠ざかり、やがては絵よりも、趣味で撮り始めたライブ写真の方へ傾倒していき、そこで自己表現欲が満たされるようになったことで、絵もほとんど描かなくなりました。
 しかし、昨今のコロナ禍でライブは激減。写真の需要もなくなり、私の自己表現の場は失われました。そして、大好きな生の音楽の場からも切り離され、育児中なこともあって慎重に行動せねばならない制約は大きく、子供のことやら自分の仕事のことやらで、思えばかなり精神の限界だった中、気が付いたら10数年ぶりに、まずは絵から、創作の場に戻って来ていました。
 そしてある日、昔の作品を漁っていたら、書きかけて放置していた『風は遠き地に』を発見しました。
 ところが、当時70ページほどまで書き進めていた当作は、今見ると非常に設定が雑で、抜けが多く、そのままではとても完結まで持っていけない状態で(汗)。今回、ここで公開するにあたり、かなり大掛かりに再構築をかけてます。
 小説を書くのも超超久し振りで、文章を一行書くのにすら四苦八苦していますが、年を経てこそ表現できる部分も多々あると感じているので、見守って頂けましたら幸いです。
 少々長いお付き合いになるかと思います。どうぞよろしくお願いします♪

<画像は、幼い日のナギと、レキのイメージイラストです>

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