今週の木曜からはテスト。ということで僕は学校の図書室へと足を運んだ。
教室でテスト勉強……という手もあるにはあるものの生憎、今日は男子バスケットボール部という大半は赤点を取るであろう(実績あり)集団が教室で騒いでいるため、そちらへとは向かわなかった。
本音を言えば教室で勉強をしつつ、クラスの女子喋ってはいたかったが、やはり教室は男子バスケットボール部の独壇場なわけで教室に女子等居らず、強いて言えば、あまり仲の良くない男子バスケットボール部のマネージャーが居るくらいだ。
そんなわけで、図書室という真面目な勉強家達が集まる部屋で僕は黙々と勉強を行なっていた。勉強の進みは…まぁまぁだったけど、とりあえず有意義な時間だった。
さて、勉強を始めてから30分程した後だろうか、突然、コンコン、とガラスを叩く音が聞こえた。
うちの学校の図書室は廊下側の壁が全てガラス張りになっているため、図書室からは外が、廊下からは図書室の中が見える。
そして、なんせ僕はガラスの壁に一番近い端の席に座っていたこともあり、横をむくと、そこには女子が図書室の中に向かって手を振っていた。
図書室の中を見渡すと、一人の男子生徒がその女子を見て席に座りながら軽く会釈をする。
皆さんにはわかるだろうか?なんとなくラブコメ臭がすることを。
例えば、少し気の合う先輩が居て、段々と距離が近くなって、そして最終的には結ばれる。
たしかに僕が見た光景はほんのちょっとした事かもしれない。
でも、考えてみてほしい。恋愛において、そういうちょっとした事の積み重ねが、やがて愛を育んでいく。
そんな事を僕は考えた(その2人がカップルの関係という線は全く考えなかった。)
さて、そんなラブコメの小さな一コマを見た僕は「ラブコメしてぇ〜」などと思いつつ、勉強へと再び戻った。
そして、そこから10分程、経った頃だろうか。再び、コンコン、と扉から音がした。
僕はまたか?と思いつつ、ガラスの壁に目を向ける。
すると、廊下に居たのは、僕の友達…それも女子。気づいた時には、あの男子生徒と同じように、軽く会釈をしていた。
そして、その女子…まぁ、正しく言えば女子達になるのだが、女子はニッコリと笑うと、廊下の向こうへと歩いていった。
その時にふと思った。別にドキドキもしない…と。先程の僕はあのラブコメのような光景を見たとき、正直言って「うわぁ!ラブコメだ!」なんて思った。
でも、当事者になってみると、案外ラブコメなんて感じない…
そこでラブコメというのは、当事者達から見た視点…ではなく、三人称視点ではないとドキドキしない…ということだ。
案外簡単な事。お母さんだって、「今日女子と話しながら帰ったんだよね〜」なんて言うと、「青春じゃーん」なんて言う。
案外青春もそういうものかもしれない。三人称視点にならないと、わからないものがある。
僕は今度から最悪な事になっても、一旦視点を変えてみる事にする。
面倒くさい事、忙しい事、当事者視点は大変かもだけど、案外、三人称視点では立派な物語の山場で見どころなのかもしれない、と思ったからだ。