金剛の天帝―神々の黙「視」録―を更新しました。
13.雪山の少年
https://kakuyomu.jp/works/16818093090217250962/episodes/822139837347857219今後の超重要人物の登場です。
前回更新分と合わせて、この話はジャータカの「雪山童子」の翻案です。
元の物語では童子くん(名前は不明。本作では名無しのままでは書きづらかったのでクマラくんと名付けています。)は羅刹に身を差し出す前に辺りの樹や岩に偈を書きつけておくのですが、この話では釈迦の時代にはまだインドで文字による記録が広まっていなかったらしい&それ以降もバラモンはヴェーダや師匠の重要な教えを長らく文字に残さなかった、という風習に従って二人とも文字を知らないことにしています。
補足すると、カシュヤパ・ブッダは釈迦の一代前の仏陀です。
彼やその更に前の仏陀については「釈迦以前にも悟りを開いた者はいたが、過去の仏陀達は教えを広めなかったので仏教が始まらなかった」という説明になるらしいです。(本作ではこの説明に近い設定にしています。)
一方では「過去仏にも大量の弟子がいて人々はその時々の仏陀に導かれ解脱していた」という話もあり、色々複雑みたいですね。
「世界は正法・像法・末法を繰り返している」とか、「釈迦入滅から時が流れた後、世界はやがて混迷を極め、それを耐えきった善良な人類が社会を立て直した末に弥勒仏が現われる」なんて話もあった気がします。どれが正しいのかは何とも言えません。
本作の設定においては、彼に出会いはしたが出家しなかった登場人物達に次の仏を探すように伝えた人物として、この後もちょくちょく彼の名前は出てきます。