• 異世界ファンタジー

愚痴と嫉妬の行き場がなくて。ごめんなさい。

 普段より拙作に触れて頂いている方々には感謝感激雨あられでございます。読者の存在を確かに感じながら、初連載のマイナーテーマ長編を書き続けられている私はこれ以上ない幸せ者です。

 今回は、それを前提としても湧き上がって止められなくなった黒い感情の吐き散らしとなります。


 分不相応とも言えるほどの多くの応援を頂きながら愚痴や嫉妬をこぼすことは、大変な失礼だと思っております。贈られたものに目を向けず、無い物ねだりをしているようで、やりたくないことでした。

 それでもなおこれを発信せずには居られなかったこと、私の悩みの重みとダメージの大きさを示すものであると、寛大に見逃して頂きますよう、何卒よろしくお願い致します。


 明日になったら賢者モードになって消してたりしそうですけどね。それもまた情けねえ。醜い。
 創作者として、それ以前に人間として、私はほとほと呆れたダメな奴です。汚なくて浅ましい、愚かで恥ずべき存在です。ごめんなさい。


 前置きが長くなりましたが以下悩みを書かせて頂きます。



【拙作と特徴(セールスポイント)が被る作品が現れたこと。キャッチコピーやタイあらで全面的に押し出しているにも関わらず内容は精神疾患とほぼ無関係であること。星爆に近い形で数字を伸ばしていること】


 作品・作家名は出しません。パクリだと糾弾するつもりもありません。正義だ悪だと言う話でもないです。どんなやり方でも結果が全てです。分かっております。
 本当にただ……率直に言えば、目障りだなぁと思ってしまったのです。ああ。最悪な人間である私を誰か殺してくれ。


 パクリではない、恣意的なものではないと言い切れるくらいに、物語の展開やキャラ、世界観などはまるっきり異なります。しかしそれでも、キャッチコピーが私のメンタルにヒビを入れました。

 以下、完全引用ではないですが。

「異世界ファンタジー×精神医学! 心の病のその先へ!」

 それ私もやってるんだよ!!! 唯一無二みたいな感じでセールスポイントに上げないでー!!! そしてガンガンランキングに露出しないでー!!!

 ちゃんと読みましたよ。その上で、私は、公開から4日間・3万文字弱で星30を達成出来る力がある作品とは思いませんでした。個人の感想です(重要)
 有名作家で固定読者がついているという訳でもないです。ただ単純に、手当り次第に薄味レビューを打つことによる宣伝活動が実を結んでいるようです。
 せめて名作であれよ。良いライバルが現れたなぁと思わせてくれよ。他作品への星レビューくらいは真摯にやっててくれよ……。

 拙作のアイデンティティとも言える部分が被っただけでモヤッとはします。でもそれだけなら全然良いです。私だけが思いつける設定だとは最初から思っていません。
 でも。そこを全面にプッシュした宣伝を打ちながら、一向にメンタル的な要素が出てこないんですよ。三十話超の間、一度もですよ。信じられなかったです。過去に何かあった感は出してますが、どの作品にも闇やトラウマを抱えた存在なんているよ……。
(後述:最新話にようやく精神疾患関連ワードが出てきてました)

(追記:一度非公開になった後『改訂』と題し新作として再公開されてました。今回はもう少し精神疾患に触れるのが早くなってました。この近況ノートを書いた当時の話としてお読み下さい)


 前述しましたが、当該作品、今はまだ公開4日目。フォロワーや星をこの調子で伸ばせたら、ランキングに乗り、読者を集め、近い将来に拙作を追い越すでしょう。これを書いている間にも星がまた3つ増えてましたし。ハハ。
 そしていつか、拙作に「○○のパクリじゃね?」というコメントが付くのでしょうか。
 分かっています、被害妄想です。でも、それが現実になった時正気を保てるように、今のうちから心の準備をしておこうと思わざるを得ません。それくらい恐ろしいです。


 嫉妬や羨望を噛み殺して、尊敬できる作品や作家に学び、命を削って書いている私にとって、逆鱗に触れると言ってもいいくらい我慢ならないことでした。

 精神疾患をテーマにすることは諸刃の剣です。面白いと思う人も、不快だと思う人もいるでしょう。私自身、精神疾患に触れ、当事者と交流し、その血の滲むような苦しみや胸糞悪い偏見を直視しています。その難しさを理解し、表現するための努力はいくらやっても足りません。
 それでもそれをテーマに書こう、世に放とうと思ったのです。ここには恥ずかしくて書ききれないくらいの理由と熱量があります。私の執筆理由であり、プライドであり、信念でもあります。

 それをキャッチコピーに用いながら内容の伴わない作品が現れ、評価と注目を集めていることが、辛くて辛くてたまりません。


 ほっとけばいいのです。自分は自分、他人は他人。この広いWeb小説の海で、たまたま見たくないものに出会ってしまっただけ。それでもそれができないのはどうしてか。

 正直、心底羨ましいんですよ。書いた分だけ相応以上に報われていることが。早々に注目を集めることで、自作の出来に不安になったり、他作への羨望と闘ったりしなくていいことが。
 自分の浅ましさであり、醜さに他なりません。それを同時に突きつけられていることが、とても苦しいです。



 一次創作自体が初めての経験であり、これまでも七転八倒してきました。今も多くの方に学ばせて頂き、刺激を頂き、反省と改善、迷走と工夫を繰り返す毎日です。
 この出来事もそのひとつに過ぎません。自分の地雷を踏む作品に出会ってしまった、という、創作活動における一つのイベントです。しかし私にとって過去最大の苦痛であると言わざるを得ません。

 ここ数日、どす黒い感情に飲まれかけながらも、乗り越えよう、やり過ごそうと歯を食いしばっております。そのために、この近況ノートに甘えました。
 決して気持ちの良い内容ではございません。怨嗟の塊のようなものです。読んでしまい、嫌な気持ちになった全ての方々に深くお詫び申し上げます。

 作者本人はこのように愚かな人間ですが、あわよくば、拙作を今後とも応援頂ければ幸いです。


 他人を気にしてる暇があれば書け。1pvに感謝しろ。足ることを知れ。謙虚に不言実行しろ。自分に集中しろ。創作を楽しめ。
 以上、思いつく限りの自戒で、〆とさせていただきます。

14件のコメント

  • なんとお声がけしていいのか迷いましたが、自身の嫉妬心にしっかりと向き合われていてすごいなと思いました。
    私も他の作品に嫉妬を覚えることはあります。
    恐らく誰しも抱える悩みなのではないかと思います。
    根本的な解決にはならないと思いますが、清賀さんの気持ちを理解できる方は他にもたくさんいると思ってます。
  • >ベンゼン環P様

    ありのままに吐き出したネガティブに寄り添って頂き、ありがとうございます。
    ベンゼン環P様は、長期の連載に励み、ボカロという界隈でも活躍されている創作者としての先輩と思っておりますので、ご理解頂けたことに慰められます。
    ありがとうございます。へこたれずに頑張っていきたいです。
  • 清賀まひろ様

    とりあえず、ちゃんと相手の作品を読んで偉いと思います。
    それで相手の作品が面白くなかったら、「何だ……俺の下位互換か……」と思っておけば良いと思います!
    自分の作品との比較対象に巡り会えることって実は中々無いので、良い機会なので要素で比較自分の良いところを改めて見つけて、自分の良いところや才能を改めて見つけられるチャンスですよ!

    気持ちが落ち着いたら、相手の作品を利用させてもらうのが良いと思います。
    嫉妬心は創作において悪い感情じゃないですから!
  • ネガティブな感情を正直に書いて、凄いです。
    清賀まひろさんの苦しみを、簡単に「わかる」という言葉で片づけたら、失礼になるから書きません。
    でも、そんなショックな出来事を書いてくれてありがとうです。
     わたしは、作品のタイトルやキャッチコピーに精神疾患を表す単語が使われていると読まないです。それをネタにされると、当事者として辛いからです。でも、清賀まひろさんの作品は違います。本当に福祉施設や病をわかっている人でないと書けない作品だからです。物語に、障害者への配慮や共感が感じられて、今までになかった作品はこれだなと思います。すみません、全然うまく表現できなくて。
    とにかく、大丈夫だ! なんの根拠もないけど、大丈夫だ!
    堂々としていようぜ。
  • >バンブー様

    相手の存在や嫉妬心をプラスのエネルギーにするための助言を頂き、大変ありがたいです。
    形から入るべく「奴は俺の下位互換か……」と実際に呟いておきましたw
    感情を宥めた後、自分の糧にするための活動が出来そうな気がしてきました。感謝です。
  • >白神ブナ様

    当事者として、また創作者仲間としてのコメントに励まされます。ありがとうございます。

    精神疾患を表す単語が入っていると読まない、とのことでしたが、それを乗り越えて拙作を覗きに来て頂けたのだなあと、改めて感謝を噛み締めております。
    積極的には言っておりませんが、私自身、長年うつ病患者として闘病中です。
    白神ブナ様の肯定に救われる思いです。これからも当事者・非当事者どちらにも伝わる表現を練っていきたいです。

    よし、大丈夫、大丈夫……!!笑 自分を鼓舞してみます。ありがとうございます。
  • コメント失礼します。

    薄味のレビュー連打や、キャッチコピーの類似などは、Web小説界隈において、かなり難しい問題だと思います。
    少なくとも、私ごときには語ることができません。

    なので、細かいことは置いておいて、一つだけ。
    嫉妬や羨望等の感情は決して浅ましいとか、醜いものではないと思います。
    それだけ、清賀まひろ様が、ご自身で生み出した作品やキャラクターたちに、愛を持ち、真摯に向き合っているという事ではないでしょうか?
    まだ、第一部しか拝読できてはおりませんが、描きたいテーマを丁寧に細部まで描いており、それをひしひしと感じました。(偉そうにすみません)

    最悪だなんてとんでもない、とても素晴らしい事です。
    気持ちの整理には時間がかかるかもしれませんが、ゆっくりと立ち直っていきましょう。
  • >傘重革様

    優しいコメント、ありがとうございます。
    キャッチコピーやレビューって、カクヨム内での宣伝活動やマーケティングにあたるので、ここで簡単に言えないほど難しい問題ですよね。

    私のどろどろと煮詰めてしまった感情を肯定頂き頭が下がります。第一部は書きたいテーマが最も濃く出ているので、そこでその本気さを感じて頂けていたことに嬉しさを感じました。
    それに、嫉妬してもいいんだなと思えました。

    今後も真摯にやっていきます。ありがとうございます。
  • まひろさん、本当にお疲れ様です... 

    私事で申し訳ないですが、今は和解しましたが、知人に設定や用語を丸パクリされた時があって、今回のまひろさんのように、物書きとしての矜持や、血の滲むような思いで描いたモノを掻っ攫われたような気分になって、凄い気分が悪くなったことがありました。だから、まひろさんのその気持ちは痛いほど分かります。

    同じ題材でありながらも、精神疾患患者に対しての敬意や理解が無い作品が、まひろさんの作品より伸びていることに関しては、本当にグロテスクだと思うし、どす黒い気持ちになるのは仕方ないことだと思います。疾患者の自分としても、まるで自分達の障害がその作者の欲望に利用されてるようで、悲しくなりました。

    ただ、この辛さを乗り越えた先にはきっと報われるような光があると俺は思うので、適度に身体を休めつつ、またまひろさんが執筆することが出来れば良いな、と思います。

    稚拙な文ですが、御自愛なさって下さい。
  • >閻魔カムイ様

    労いと共感のお言葉に頭が下がります。
    うおお……よく和解されましたね!? かなりキツい出来事だったかと思われます。

    カムイ様のご気分まで害してしまって申し訳ない。おそらく、あの作者も自分なりに精神疾患を理解し、自作に落とし込んでいるのだとは思うのです。私が、同じ題材を扱う者として、彼(彼女)に過度に質を求めてしまっているだけで……。

    前向きな励まし、ありがとうございます。幸い、自作も絶えず応援を頂けております。凹みすぎずに自分の執筆活動に向き合います!
  • 近況ノート本文に書かれていたパクr…セールスポイントが「たまたま」被っていた他作品について、検索したらすぐに出てきたので勝手ながら読み比べさせていただきました。

    清賀まひろ様の作品の方が圧倒的に面白かったです!キャラクターの解像度が高く、物語にしっかりとした奥行きがあるといいますか。
    描写力や語彙力も私よりずっと優れているように思えますし、精神疾患をテーマにして作品を描こう!という本気度が伝わってきますし。清賀様の方がパクリと言われることは万に一つもないと思います。もっと自信持ってください!

    web小説業界というのは、営業活動(星爆)で星を爆増↑させて露出を増やすことができたり(限界はある)、設定はパクって当たり前――というある意味理不尽な現実を少しずつ受け入れていくしかないですかね……
    (これが嫌で公募オンリーの方もいますし、私は未だに、読みもしないで星爆してる方を見るとイラッとします笑)

    不安や羨望を抱くのは作家として当たり前だと思います。ですが、新作を公開するだけでジャンル別トップ10に躍り出てしまうような上位数%の化け物作家様を除く、私たちみたいなぺーぺーの作家は地道にコツコツ頑張るしかないのかなーと思います。

    なんか、しっちゃかめっちゃかな文章になってしまいましたが、何が言いたかったかと言いますと。近況ノートを拝読させていただいて、もし自分が同じ立場なら……と共感できた箇所が多々あり、これは応援せねばと思って拙いながらもコメントを残させていただいた次第であります!笑
    (長文でしゃーせん…|•ω•`) Sorry)
  • >兎のしっぽ🐇🐇様

    共感頂き、最大限の応援を頂戴したこと、感謝感謝でございます。

    検索すればすぐ出てくる形で言及してしまったこと、反省です……笑
    しかし、丁寧に読み比べた上で肯定頂けて、正直ほっとしています。お手数おかけいたしました。そして、ありがとうございます。

    そうですよね、WEB小説の媒体特有の文化や宣伝方法があるんですよね。これは私が呑み込んでいく必要がある部分だと思います。

    地道にコツコツ、お立ち寄り頂けた方の心に残るような作品を書けるよう、今後も頑張ります!!

    近況ノートの吐き散らしに対して、こんな風に手放しの応援を頂けると思っておりませんでした。本当に励まされます。ありがとうございます。
    お互いコツコツ頑張って参りましょう!
  • 「私をフォローするぐらいなら作品を」の清賀様の言葉に従い、これまで作者様フォローはせず、当然近況ノートも殆ど拝読していませんでした。
    今回、これだけ明け透けに自分を語る清賀様の人となりに改めて感銘を受け、フォローさせていただいた次第です。

    こちらの近況ノートからはしばらく経ちますし、清賀様がご自身の中で折り合いを付けられていた場合、再燃させてしまうのは本意ではないので、言及はなるべく控えます。
    ただ、こうして自身の羨望や嫉妬、伴った自己嫌悪をつまびらかに出来る事に感嘆しましたし、共感は勿論、救われもしています。

    物書きには「あの俺ですよ?」が大切だと聞いた事があります。何の実績がなくても、プロや素人問わず、「あの俺が書いてるんですよ?面白くないわけないでしょう?」という自信が大切なんだそうです。
    「そうやって自信を持つには根拠がないでしょ」と思われるかもしれません。ですが、創作と真剣に向き合い、時間を捻出しながら七転八倒する、この苦悩が根拠だというんですね。そこでなるほど…と腑に落ちたんです。
    それでも私は性格上、なかなか自信が持てないのですが(笑)、詰みそうな時は必死に思い出して、自分を奮い立たせています。

    イルネスウォリアーズは間違いなく面白いです。心のひだの奥底までに焦点を当てながら、物語性を一切失わず、精緻な描写や小気味良いやり取りで涙したり笑えたりする…こんな傑作、そうそう巡り会えません。
    どうか、他所様のやる事なす事など気に留めず、ご自身の書きたいものを思う存分書き進めて、我々読み手を末永く喜ばせていただけたら、嬉しいばかりです。

    だらだらと長文、失礼しました。いつでも、応援しています。
  • >待居 折様

    いつも拙作を丁寧に読み込んで頂きありがとうございます。それに加え、私自身の醜さを吐露したこの記事に触れて頂きフォロー頂いたこと、御礼のしようがございません。

    本件、大きな波は去ったものの未だに折り合いは付けられず、心に沈殿しております。自分の中に留めておけずに吐き出した、この形に寄り添って頂いたこと、待居様の優しさに驚嘆するばかりでございます。

    「創作と向き合った自分の作品だから面白い筈」という意識、持ちたいなぁと強く思いました。この考え方についてご教授頂いたこと、感謝申し上げます。
    私も未だに自信は持てません……笑

    拙作への手放しの肯定に涙が出る想いです。身に余る絶賛、申し訳ないくらいです。
    応援に応えるには、自分の書きたいもの、読者の求めるものを創り上げることに集中すべきと気を引き締めました。

    引き続き、書き手仲間として励ましあえたらと思います。よろしくお願いいたします。
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