「ファムさん、今後機械のある想区に行った時、このままじゃ困ると思いませんか?」
「あ〜確かにそうかもね〜。私も多少は分かるんだけど、基本的にシェインちゃん頼みになるからね〜」
「タオ兄は端から当てにしてませんけど、姉御も新入りさんもからっきしですから」
「おいおい、随分な言われようだな。オレさまだって今回のことで覚えたこともあるんだぜ?」
「おう? タオ兄もとうとう機械に目覚めましたか!」
「ところでタオくんは何を覚えたのかな?」
「博士はずっと研究漬けだったんだろ? あの闇の中で何年も二人きりだったのによ、随分きれいな屋敷だったじゃねーか。やっぱあれか? テクノロジーってやつなんだろ? すげーよなー」
「タオ兄それって……」
「食事とかもどうしてたんだろうな? そっか全自動調理マシーンとかで? いやいや材料から全てだろ!? 集めたエネルギーから作り出してたんじゃねーかなー? どんなものか一度食ってみたかったぜ!」
「……魔女ともあろう者が、肝心なことを見落としてたわ」
「そうなりますかね……。よくよく考えたら、飲まず食わずで何年も彷徨い続けられる訳ないですもんね」
「つまり教授親子は……」
「…………」
「…………」
「……このことは二人だけの秘密にしておきませんか?」
「ハーイさんせ〜。特にお姫様に知られたら心臓が止まっちゃうかもね〜」
「新入りさんもヤバそうです」
おしまい