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「モブ令嬢の旦那様~」第217話を投稿しました。

「こんばんわ皆様。ルリアです。第217話が投稿されました」
「ルリア。催眠術師が見つかってよかったね」

「ロバート。私――もっとお歳を召した方がやって来るものとばかり思っていました」
「確かに。私も驚いたよ」

「ところで、カナンさまは風の民だそうですが、あの方は上級市民なのですか? ラティーフと姓を名乗っていましたけど」
「いや、アルフレッドが言っていたが、ラティーフというのは氏族名だそうだよ」

「氏族名? ですか?」
「風の民が元々は南方――アルフレッドの遣いがカナン殿を見つけたという、あの地に住んでいた民族だということは知っているだろう?」

「はい、それは知っております。確かその土地が侵略されたのですよね」
「ああそのとおりだよ。でも彼らはそのとき、侵略者と戦うことをせず、放浪の民となる事を選んだ。だが全員一緒に放浪するわけにはいかない。彼らは一族単位で各地へと散って行ったそうだ。そしてその中の特定の一族は、大陸各地を様々な商いを行いながら放浪するようになったんだ」

「それでは、ラティーフというのはもしかして……大陸を巡る商隊(キャラバン)単位の姓ということですか?」
「そう。つまり彼は、ラティーフというキャラバンに所属する、カナン殿というわけだね」

「そういうことですか。やっと納得出来ました」
「それにしても……、彼らの土地を侵略した民族は、その後帝国に滅ぼされてしまった。だが彼らは今も、その地を同胞との再会場所。そして情報交換の場ともしている」

「なんとも強かな人たちですね」
「そうだね……彼らは本当に強い人たちだと思うよ」

「ロバート……そうですね。私たちも、強かに――。それでは皆様、次回の投稿報告でお会いいたしましょう」
「ルリア? なんだかボクが言ったのと言葉の意味合いが微妙に違った気がするよ?」

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