投稿したあとで四年前にPixivに投稿した「最後の一葉が散る前に 番外編 本日のメーンイベント」のことを思い出しました。作者が小説を書かないことにブチ切れたディーナが作者のアバターとプロレスで勝負するという内容だったのですが、我が事ながらその時々でマイブームだったものを創作に取り入れる作風は昔から変わっていないようです。
当初の予定としては「働くべきか、働かざるべきか」の話を早々に打ち切って「小説を書く小説」としてのストーリーを開始しようと思ったのですが、その前になぜかディーナが胸元から(服装からして乳を強調するのが特徴の彼女は存在自体がR-15です)四駆マシンを取り出してしまったのがシナリオ脱線のもとでした。
白状すると、そっちの方が面白いと思ったのです。特に私の最愛のキャラクターであるオウカ・ユウギリがノリノリでマシンを自分のものにしていたら、可愛いんじゃないかなとも考えました。
結果として作者はいつ権利者からお叱りのメールがやって来るか脅えながらこのエピソードの顛末を書かねばならなくなりました。もっと安全なネタで書くこともできたはずなのに……。
反省点をもう一つ挙げますと、シエンがディーナに名前のダサさを指摘されて食ってかかるというシーンですが「そんなに怒ることか?」と書いた後で思いました。
確かにシエンは(特に理由らしいものもなく、なぜか)七峰に惚れていて、彼が付けた名前を気に入っているようです。それをバカにされて怒っただけかもしれませんが、ちょっと怒りの沸点が低すぎたかもしれません。これはディーナの発言に対するうまい切り返しを思い付かなかった作者のミスですし、総監督としてディーナにもっと黒幕らしくクレバーに相手を怒らせるように指示すればよかったのです。
ディーナも自身のネーミングセンスをバカにされてムカついたのかもしれませんが、それも怒りの沸点が低いし、元をただせば全部七峰の頭で考えたことなので彼が己のネーミングセンスを自虐しているのと変わりがありませんし……。リサイクルショップという公衆の面前でよくもまあこれほどの一人相撲を取れる、という話ではありますが次のシーンでディーナはメイド喫茶「銀の鍵」という、正真正銘架空の空間に七峰を誘います。これは本作が純粋なノンフィクションであることを放棄し、現代ファンタジーに足を踏み入れたことをあらわします。これはディーナたち二次元のキャラクターが三次元の人間である七峰を二次元の世界に連れ込んだ、というとわかりやすいかもしれません。
この店は最近私が妄想した理想のメイド喫茶で、店員は全員なんらかの理由でメイドにTS(変身・入れ替わり・憑依)した男性です。そのことが作中で明かされるかはわかりませんが……さらに問題は、自分はメイド喫茶に一度も行ったことがないのでパブリックイメージ(「お帰りなさいませご主人様」、「萌え萌えキュン」)しか持ち合わせがないことです。もしかしたらこの作品中では一度も食事やサービスを取ることなく店を出るかもしれません……。
この店はあらゆる異世界とつながっていて、ダイヤル付きの扉がまさに異世界に通じる扉です。ディーナはこれを用いて四駆マシンのコースがあるワールドを呼び出したわけですが、それが如何なるコースなのかは作者に丸投げもとい一任されており、さてどうやって書けばよいものかと頭を悩ませるものです。
何はともあれ資料をとって参考にしたいので、次回更新は遅くなる予定です。六月中に完成しなければ、「またあいつエターなったよ」とお笑いください。