ハイファンタジー『緑風のヴァルキリア』、明日から第三部の公開を開始します。
こちらは、花の咲き乱れる王国と、そこで生きる女性騎士を主人公に据えた物語です。メインテーマは女性の生きづらさ。逆境に苦しみながらも雄々しく生きる女性の生き様を描くことを目指しています。また、情景描写に注力しており、美しさを感じられるような文体を心がけています。
***ここからは第二部、第三部のあらすじを紹介をします。一部ネタバレを含みますので未読の方はご注意ください。***
空間転移の力により、敵国であるディモルフォセカに飛ばされてしまった女性騎士、オリヴィエ。彼女は転移先で出会った牧場の娘、リアと共に、故郷エーデルワイス王国を目指して帰還の旅を続けています。第二部では、この旅の中での様々な出会いと別れを描き、それと共に揺れるオリヴィエの心境を描いてきました。
続く第三部のタイトルは「聖剣伝説」。これまでとは雰囲気が変わり、剣を巡る旅が始まります。舞台は東から西へ移り、新たな試練がオリヴィエを待ち受けることになります。
その試練とは強敵の存在。これまで様々な敵を打ち倒してきた彼女ですが、第三部では今まで以上に強敵を相手にすることになります。その中には因縁の相手の存在も。果たしてオリヴィエは敵を倒し、故郷へと生還することができるのでしょうか。
剣を主題としているだけあって、第三部は戦闘中心になります。だけど血生臭い場面はさほどなく、むしろ第一部から一貫して美しい文章を書くことに主眼を置いています。感想でも「美しい」という言葉をいただけることが多く、こだわりが伝わっているようで嬉しいです。
本作のモチーフは「花」であり、作中にも花を使った名前や比喩が多数登場します。それが美しい世界観を作り上げ、作品の持ち味になっているのではないかなと思っています。
そして第三部では、もう一つのモチーフである「風」が重要な意味を持ってきます。作品のタイトルにもなっている「緑風」。それが何を意味するのか、第三部を読み終えた時には腑に落ちるかもしれません。
第二部終了時点で字数は30万字弱。すでにかなりのボリュームになっていますが、それだけに作品に没入したいにはぴったりの作品だと思います。
剣を巡る長編ファンタジー、今からでもぜひご覧になってみてください。