結 励琉

1月24日、僕は札幌駅の４番線ホームにいる。肩からかけたカバンには、6号車のシングルツインの切符が入っている。さあ、これから24時間41分の旅が始まる。 2022年鉄道開業15…

おそまつな私の黒歴史で、紹介もできません……

でも、今日は指先のささくれの話ではなく、心のささくれの話だ。

そのさほど大きくない私鉄の駅を降りて駅前の商店街を歩くこと数分、そろそろ商店街も尽きようかという少し寂しい場所に、その写真館は建っている。この写真館は客の間で密かにこう呼ばれてい…

最初に見せてくれたのは馬小屋。次は土の床の掘っ立て小屋。次はやっと半分床のある住居を見せてくれたのですが。

「さあ、目覚めるのです。新しい世界への扉が待っています」 「あなたは不幸にしてお亡くなりになりましたが、今からあなたの望む世界に転生させて差上げ」 「つまらん！」 「ええー！」 …

「だからあたしは転生なんてしたくないんです」 「転生先はとてもよいところです。絶対行ってよかったと思いますよ」 そんなやりとりをする二人と、そのやり取りを「監視する」二人。 そ…

　その日面接会場に集められたのは、見渡してみたところだいたい数十人といったところか。筆記試験会場には何百人もいたのだから、ずいぶん絞り込まれたものだ。 　今回のエントリー自体四千…

気が付いたら、俺は雲の上にいた。 目の前に、優雅なローブを纏い、豪華な椅子に座った、気品溢れる女性がいる。 俺に向かって、優しげに微笑んでいる。 ・・・・・・・・・ 女神様が俺…

定年を迎えるが「飛べない」私が郡上八幡で出会ったのは・・・少年は飛べるのか、そして私は。