私のお友達にいわゆる「港区女子」の子がいるのですが

その子があるお食事会に出席した時に、そのお店に偶然に居合わせたとある「霊能者」の方とお近づきになったのだそうです。

その「霊能者」の方は、一昔前にはテレビでもかなりもてはやされた人で、いろいろなものが見える「ホンモノ」とのこと。

「せっかくの機会だから、ちょっと見てあげようか」と言って、その方は私のお友達の港区女子ちゃんを、霊視というのか何というのかよく分かりませんが、とにかく「見て」くれたのだそうです。

「……若い男性がついていますね」とその方は港区女子ちゃんの背後をじっと見ながら言ったのだそうです。「生霊とかではなく、もう亡くなられています。すごく才能のある方で、何とか世に出ようとがんばっていたけれど、志半ばで亡くなったみたい。今はあなたのことをすごく応援してる。……心当たり、ありますか?」

そう聞かれて、港区女子ちゃんは曖昧に苦笑いしながら「……ええ、まあ、そうですね」とだけ答えて、はぐらかしてしまったそうです。

「……ねえ、その霊能者のこと、蛍は信じる……?」と港区女子ちゃんは私に言いました。

「そうだなあ……」と私は言いました。

実は港区女子ちゃんには、数年前に将来を悲観して自ら命を絶ってしまった二つ年上のお兄さんがいて、私もそのことを知っているので、そう聞いたわけです。

お兄さんのことはごく親しい友人にしか知らせていないらしいので、どこかから話がもれたということはなさそうです。

もちろん、別に隠しているわけではないので、その手のことに精通している人間が、然るべき手順を踏んできちんと調べれば、出てこない情報ではないのですが、テレビや各界の著名人ならともかく、どこにでもいる(失礼!)港区女子ちゃんですからね。そんな面倒なことをわざわざ港区女子ちゃんのためにするかなあ、というところがポイントなわけですね。

しかも、お店で偶然に居合わせたということなので(嘘かも知れないけど)、事前に調べることはできなかったとまでは言わないけれど、そんなことをしていったい何の意味があるのか、ということも問題です。

みなさんはどう思われますか?

(今回このことを書くにあたって、港区女子ちゃんにはきちんと了承を得ております。「そんなもの、どうせ誰も読まないんだから別にいいよ。好きにして」とのことです。感謝いたします)

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