小説家を目指している、と明言してきましたので、その逆のこともはっきりと表明しようとおもいます。本日をもって私は小説家を積極的に目指すことを終わりにします。
18歳で1台目のケータイを買ってもらってネットに生まれて初めて自分の創作アカウントを作ってから、どの小説投稿サイトにおいてもファン登録やらフォローやらレビューやらをいっさいせず偏屈に書き続けてきた私を、今まで応援してくださってありがとうございました。
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この数年間、私が才能を持っていないということを私に証明するために書いてきました。もともと30歳までと決めていたので、先日30の誕生日をむかえて納得した次第です。
(才能に限らず多面的視点から)どう足掻いてもがらんどうの人間であり続けることしかできない自分の生存について、ふと受容してもいいんじゃないかなと感じています。私の一挙一動が「彼ら」を一喜一憂させる24時間365日の毎秒から、もう開放されていい。私は大変劣った人間だけれど、自力で家賃も保険料も光熱費も払っているので、私自身に対する定義のなかでは生きる権利を購入できている。
いつまでもアスファルトのくすんだ灰色にとけこんでいられるような。
下手くそな小説を書くことも人に許可してもらう必要はなくて、私が勝手にやったりやらなかったりしていいわけで、どちらにしても誰にも迷惑をかけないし、なんの影響も無い。下手くそでいいんだ、どうせ私は生きることそのものが下手なんだから、と最近おもえる時間が時折ある、その事実を肯定的に受けとめることができています。
今のところカクヨムオンリーでの週1更新は変えるつもりがありません。
今までもこれからも私は私を救うために小説を書きます。たとえその感性がほかの誰にとっても不要なのだとしても。相変わらず食事し忘れながら寝る時間削って夢中になって書き散らかして納得して筆を折るまでは無音で叫ぶためだけの1ページを作ります。
(画像:文章とは無関係な水彩画です)