• エッセイ・ノンフィクション

【日記】ネット上に殴り書きした質量の無い文章を、何処にも着地させないまま在庫だけ増やしている――美術館の帰りの電車にて。

 美術館に行ってきた。とても楽しかった。努力だけでは届かない圧倒的なものを見て、あれになりたいとはもはやおもいもできない距離に触れて、正しくていいなぁと感じた。

 芸術の才能とは、葛藤を未知の黄金比でもって展示する能力だ。

 私はきっと一生「自分が小説を書く現状=無味無臭の空気汚染」と認識することをやめられない、自分は透明人間で、叫んでも叫んでも声は0デシベルで、ネット上に殴り書きした質量の無い文章を、何処にも着地させないまま在庫だけ増やして、そうはなりようがない(人々が放っておかない)才能を手段として持っている人たちのこと、いーなぁ、とかさすがに考えちゃうよ、私だって人間だもん。描いていてもいい許された人たち。でもそれでもこんな私なのに生きているうちはなにか書いていたくなってしまう、すでに無意識に手を動かし始めている、恥ずかしいのだ、自分の持ちものはこれしか無く(これすら無いけど)感性をただ忘却して終わりたくはない、間違っていても。間違うとしても。

 文章を書くことをやめられない現状は誰にも迷惑をかけていないけれど私本人の理想ではない。いつか、死因になるだろう。

1件のコメント

  • 自分もヘタクソだから書くのやめたほうがいいのかもしれませんけど、
    妄想したり執筆したりしてると時間が飛ぶので、たぶんこれ好きなんだろうな、と思ってます。

    好きだからやめられない。

    しかし、独りきりで書き続けるのはつらい。それも分かります。
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