~前作登場人物より~
前作「女勇者さまと、わたし。」から引き続いて登場している人物です。本作での登場順の紹介となります。
〇アプロニア・メイルン・グァバンティン
この物語の舞台である王国、テラリア・アムソニアの王室に養女として迎え入れられ、魔王ガルベルグを討伐した勇者。
王室での立場は王女格だが、現王ヴルルスカ・グァバンティンの義妹にして第一の側室に収まっている。
現在は養女になった時に与えられた所領アウロ・ペルニカの領主として、ヴルルスカとの間に生まれた娘、アコルニアと共に暮らしている。
魔王討伐以後は戦士としては現役を退いたが、それでも所領の衛兵隊を率いて周辺地域の治安の維持に自ら駆け回っている。
〇ベルニーザ
アプロニアとは親友とも呼べる関係の女性。年齢不詳。
アコルニアからすると、自分が小さな頃から身姿の変わらない不思議なところのある女性だが、優しく、時におかしな言動でアコルニアを煙に巻く年上の友人とも言ってよい存在。
〇ゴゥリン
地球で言うところの猫科の風貌を特徴として備える、獅子身族と呼ばれる少数民族の壮年の男性。アプロニアが魔王を討伐した時の同志。
獅子身族は平均的な寿命が三百歳を越える長寿の民で、ゴゥリンもアプロニアと共に戦い抜いた時と外見はそう変わってはいない。
アプロニアの旧知の間柄として頼まれて、娘アコルニアの剣技の師匠となっている。
〇グランデア・ルゥエンデ
アウロ・ペルニカの衛兵隊の幹部格の男性。
長くアウロ・ペルニカで衛兵を務め、アプロニアとは立場を越えた関係を築いているようだが、アコルニアにとっては口うるさいおじさんみたいなものである。
〇マウロ・リリス・ブルーネル
正式な名前はもっと長いが、通り名としてはマウロ・リリス・ブルーネル、愛称としては「マリス」で通っているアプロニアの幼馴染み。また、この世界での暮らしの教範を垂れる組織「教会」の重鎮でもある。
アプロニアの妹分として姉貴分にはひっかき回された過去を持つが、今は老獪な政治家としての面と、双子の兄妹の母親としての優しい面を兼ね備える、美しい女性である。
〇ヴルルスカ・グァバンティン
テラリア・アムソニアの今上の王。アプロニアの夫。
建国当時からの古い貴族と、中興時代に成り上がった新興貴族との板挟みになりがちなテラリア・アムソニアの玉座をよく務める、豪毅な王である。
アコルニアにとっては父親になり、今は遠く離れて暮らしてはいるものの気にかけられてはおり、時に折り届けられる手紙や贈り物はアコルニアの楽しみになっている。
〇ミアル・ネレクレティルス
通称マイネル。アプロニアの魔王討伐の一員。マリスの夫で、レシュリスとルードの父になる。
現在は教会の外交に携わる者として、各地に出張していることが多い。
〇メリルダ・メイヨーシャ
アウロ・ペルニカの商家の出身で、王都の貴族家に嫁いで子供も生まれたものの、後に離縁して実家に戻って来た女性。
実家では冷淡な扱いを受けていたらしいが、とあることからアウロ・ペルニカの被服産業の興隆と発展に力を尽くすことになった。
現在事業は他人に譲り、小さな裁縫教室の運営とアコルニアの語学の家庭教師をして暮らす。
〇フェネル(フェドリア・ネィルーファ)
アプロニアの執事と政治上の補佐を長く務めている男性。東方に祖を持つ証しである、全般的に色黒の容貌を持つ。
リィニィの叔父でもあり、その伝手でリィニィはアコルニアの側用を務めることになった。
〇ブラッガ
アコルニアの幼い頃に、アウロ・ペルニカ衛兵隊の長を務めていた男性。
現在は引退して、王都で老後を過ごしている。