あとがき書こうか迷いましたが、今回はスルーで。
というのも、今回は作品本体にエクスキューズ書けるほど誠実じゃなかったなあ…という後悔めいたものがあったので。いや、面白くするために頭使ってたのは事実だけれど、それ以外の理由。
後先のことあまり考えず思いついたタイトルから適当に話導いて書き始めるのはいつも通りで、それでもいつもはタイトルに対しては誠実(タイトルからは大きく外れた内容、結末にはしない)でいられて、自分でも納得はしてるんだけれど。
早い話が、悪役令嬢要素は何処いったのよ、って話で。
結末的には、コルセアがいろいろ暴れ回ってそれを咎としてアイナが身分を剥奪されるけどそれはそれで諸々根回しされて結局ネアスはアイナに付いていって、没落令嬢としてはめでたしめでたし……になるはずだったのに。
……まあ要するに、コルセアの個性が強烈すぎた、その過去話に着手しちゃった、コル×パレが意外にハマっちゃった、の三要素のおかげでこういうことになってしまったわけで。終盤、明らかに悪役令嬢たるアイナの影が薄かったもんなあ。コルセアの東方遠征から明らかに風向き変わってしまった。いや当時はそれがベストの選択というか話としてやや閉塞感があって、一度話の目を外に向ける必要を感じてそうしたのだから、それはそれで必然性のある展開だったとは思うけど。
それとこれは後々のための言い訳。
対気物理学、という架空科学は他の作品用に用意しておいたネタで、ただ暗素界、気界、現界という三界の設定とか細かいものはこの話書きながら適当に定義していったものなので、そのうちこの世界観を転用した話を書くかもしれない。大まかな話の枠組みなどは頭の中にはあるし。
あんまり魔法とか精霊とか四大元素とかいった感じの既存の言葉使った世界観をまんま使うの趣味じゃないんだよなあ、ってのは自分が捻くれ者だという意味じゃなくて、そーいう設定掘り込む作業が一番面白いと思ってるからだろう。
まあ本編読んだ上にこんなところまで読んでくれる方はそうそういないとは思うけれど、ほんの僅かでもそういう方がいらっしゃったら、本当にありがとうございました。
流行りのネタを流行り通りになかなか書けない捻くれ者(ここは素直にそう思う)なので思ってた通りのものじゃなかったでしょうが、それでも最後までお付き合い頂けたのなら、それなりに面白い点はあると思ってもらえたことと思います。ていうか思いたい。
次作、あるいは他作でまたお会いすることありましたら、よろしくお願いいたしますね。ではでは。
※追記
名前の元ネタについて。
人間は音の響き的に選んだかなりテキトーなものだけど、コルセア、カトラス、ルイセだけは元ネタ在り。いずれも、チャンス・ヴォートの海軍機より。
F4Uコルセア、F7Uカットラス(海兵や海賊のよく使う反りの入った刀)、ルイセはF-8クルセイダー(十字軍)のもじり。
まあ二度と書く機会無いだろうから書き残しておきます。