アドニスの花が散るについてなのですが、あれから、ずっとずっと考えてた結果、主人公の違う物語を同時並行的に考えていたからストーリー展開が詰まっていたんじゃないか? という結論に至りました……。
それぞれの話や年代で何が起きていたかを明確化しなければ、時系列が最終盤になるアドニスの花が散るは書けないようです。
時系列の情報整理も兼ねてちゃんと資料作らないといけないかも。こんな大掛かりになるとは……。
元々は気分転換に短編書くつもり、本当にそれだけだったんですけど、どう考えても短編では収まりがつかなくて。
なんかこう、大きく分けて三部作になりそうなんです。どうしよう。そんなに集中力もたない気がするけど、全てを放棄するのももったいないし少しずつやってみます……。
①オリオンの叫喚(仮タイトル)
年代は西暦2080年頃。
第四次世界大戦によって滅んだアメリカの跡地に、管理都市オーバー・グラウンドを作り上げた若きオリオン博士の物語。
あらすじ:第四次世界大戦によって致死系の変異ウイルスが蔓延し、人類がほとんど滅んでしまった世界。アメリカ軍が用意した地下シェルターに逃げ込み、抗体を持っていたことで生き延びた軍属のオリオン博士は、自らの妻子を含む生存者を率いるリーダーとなった。
変異ウイルスは、生き延びたわずかな人間から、自由に動くための両足を壊死させて奪った。両足を失くした人々は、自らの足で立ち上がることもできなくなったまま、それでも日の当たる地上に戻りたがった。
その人々の願いを叶えるために、オリオン博士は、自分が専門としていたクローン技術や人工子宮デメテルを用いて、ウイルスにほぼ完全な耐性を持つ労働用クローンを生み出し、都市の建造にあたらせることに成功した。都市は、地上という意味を持つ『オーバー・グラウンド』という名で自然に呼ばれ始めた。全てが順調に進んでいるように見えたが、しかし、その代償はオリオン博士にとってあまりにも大きなものだった。
テーマは『滅びかけた人類の抵抗と足掻き』。
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②叛逆のアドニス(仮タイトル)
年代は西暦2265年頃。
管理都市オーバー・グラウンドで労働力として生産されているクローンの一人、アドニス視点の物語。
あらすじ:TYPE-ADONIS-0753。それが彼に与えられた番号だった。人間に従属し、奉仕する為に生み出されたことを疑問にも思っていなかったアドニス。しかし彼は、自分と同じ姿形をしたTYPE-ADONIS-0752の事故死を目撃してしまう。それを切っ掛けに、感情のオーバーフローを起こしたアドニスは脳内に埋め込まれていた洗脳用ブレインチップの制御から逃れ、自分の置かれた立場や管理都市の歪さに気づいてゆく。人間にクローンが従属する世界を作ったオリオン博士(の脳)との対峙を経て、彼は何を思うのか。
テーマは『使役される者として生みだされたクローン達の苦悩と人間への叛逆』。
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③アドニスの花が散る
年代は西暦2272年。
オリオン博士の亡き後、暴走を始めるAIアルテミス・クイーンビー。AIアルテミス・クイーンビーが生み出したアゲハという少女が主人公。何も知らない無垢な少女が、自分の五感を使って世界に触れて、様々なことを考え思い悩みながらも、この世界の歪みを変えるために何ができるのかを考える物語。
テーマは『抑圧された少女の飛翔』。
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私はこの①②③を圧縮して一つの物語にしようとして、しかも最後の時系列である③からいきなり書き始めようとしたため、①や②との整合性を同時に取ろうとして、うーんうーんと悩んでいたようです。いやそれは無理があると、書き出して見てようやくわかりました。あらすじの時点からして相当ややこしい……。情報を処理・精査しきれていないのがよくわかる。
物語の設定としてあることと、エンタメとして楽しめるかどうかはまた別の問題だから、一気にすべてを説明しようとしたらいけないんですよね。情報を絞らないと。
そしてわかりやすく面白く起伏に富んだ物語にして、それでいて感情を揺さぶるような……?
…………考えることが多すぎる!
頭が重い! むずかしい!
SF書きたーい! って気軽に思ったけど、これ、めちゃくちゃヘビーですね。前作のシアハニーはメンタルを削る系の辛さだったけど今作は今作で脳味噌の目盛りをゴリゴリ削ってくる。元からそんなにない目盛りを! どんどん削る!
うあー……。書ける気がしない。熟考しすぎて面白いのかどうかも最早わからない。うーん。時間を掛けてがんばります。