十一月頃から投稿しておりました時代物の伝奇恋愛小説「海罪ノ木深版(https://kakuyomu.jp/works/16818093086047539721)」が完結しました。重ね重ねになりますが、まずはご覧いただいた方々へ感謝申し上げます。お付き合いいただき有り難うございました。
こちら二年ほど前に執筆した中編を、約五千字切り落として三万字追加して長編に改稿したものになります。元ネタの楽曲への感謝と敬信は中編完結報告の近況ノートで鬱陶しいほど語りましたので、こちらでは別のことを残しておこうと思います。
書き直しの端緒は、有償の講評サービスを利用した際に頂いたお言葉です。長いこと執筆を趣味としていますが、それまで評価や指摘をもらったことがなく(し、気にしたこともなかった。ネットに放流しているのに)、ふと力試しがしたくなった。そしてもっと色々な作品を自分の納得のいくクオリティで書きたくなって、文字数的に予算の範囲内だったこともあり本作の旧版の講評をお願しました。結果、とても嬉しいお言葉を頂けて調子に乗もとい自信がついたのと、削るべき箇所のご指摘をいただき、せっかくですので諸々満足していなかった点含め書き直そうと、改稿版執筆に至りました。
作品の内容の話も……といざ考えるとあまり思いつかないのですが。改稿版で一番気を遣った点、ヒロインの話を少しだけ。人外(単に人でないというよりは人理の外の存在というイメージ)である彼女は、改稿にあたり人格が無いという点の一貫した描写を心がけました。刺激に対する感情・情動はあるようだけどパーソナリティ・人となりが見えてこない、という人(?)物像をより一層意識していました。そうしたこだわりがこだわりと分からないくらい、自然に物語の中に溶け込ませられていたらと思います。できていたかな。
主人公にも触れようかと思いましたが、彼については作中で散々書いたのでここでは割愛し、この辺りで振り返りを終えようと思います。
長々とした完結報告兼備忘録に最後までお付き合いいただき有り難うございます。本作未読の方は一度覗きにきていただけますと、そうでなくとも元ネタの神楽曲「ワダツミの木」にご興味を抱いていただけますと幸いです。