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がらくたの読み方

 『がらくた』は潔癖症な魂が主人公の破滅的な小説で、メタフィクションのように終わりたかった作品です。魂(精神)は肉体に閉じ込められていて、閉じられた精神の中で記憶と戯れます。当然実体のない観念しかそこになく、何もないに等しいのですが、魂はどうにか居場所を探そうと命そのもの(蝋燭の火)から逃避するのですが、結局は生きるか死ぬかという獣の視線に追われ、潔癖で高潔な魂はこれ以上生きていられないと判断しました。
 ちょっと話が混雑しているので整理すると
・主人公は魂(精神)
・獣はそれ以外がもたらす社会的環境や肉体
・蝋燭の火は命で、いつ付けたんだっけなというのは精神がいつから精神であったのかなという疑問(精神は生きている以上変化を免れないし、ものごころが付くというのがいつなのかはっきり知っている人はいない)⇒精神が命を自覚する瞬間というのは誰にも明確でない。そしてそれを自覚するときはいつであろうと”今”の自覚になる。
くらいを踏まえていれば楽しめそうな。そして考える事と精神を見つめる事と表出がどういう関係を持つのかという事がメタフィクっぽい終わり方に繋がります。
ぶっちゃけこんな難解っぽい作品にするつもりはなかったんですが「読んでいて不思議な感覚がするな」くらいを感じて頂ければ幸いです。
あなたの精神とは、どんなものでしょう。
あなたの言う「自分」とは、何者でしょう。
あなたを見つめる「獣」とは、何者でしょう。

作品としては完結にしてしまいました(システムをあまりよくわかっていない)が、こっそりあの精神が戯れるがらくたの記憶を書き足していきます。こっそり。

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