• 現代ドラマ
  • 恋愛

ポンコツ若君ものがたり、第3章も佳境です

 エクセルで苦戦中、デリカテッセン38です。
 50万件のデータを使ってグラフを作成しようとしたらば、朝から固まる固まる!

 *  *  *  *  *

 さて、ポンコツ若君ものがたり、

『海とブドウ』
https://kakuyomu.jp/works/16818093078050842013

 昨日、第3章の6話を公開しました。
 主人公の弓削之介、ついに江戸城にて、将軍様と謁見です。

 江戸幕府の存在意義というのは、ひとえに、天下を戦国乱世に戻さない、という事にありました。
 歴史上、戦乱の原因の多くは、世襲の権力者、天皇家や関白家、将軍や大名などの跡目相続が原因になります。
 そういう訳で、江戸時代、大名家は、後継者として「世子」を決めておかねばなりませんでした。
 後継者を決めずに藩主が急死すると藩はお取り潰しというのが、三代将軍家光までの政策だった様ですが、それではあんまり、という事で、四代家綱が、その場合でも、一族や家臣が、養子を決めて後を継げる様にと「規制緩和」をしたそうです。
 ただし、それだけだと、一族郎党が別々の後継者を立てて対立、という危惧もあるので、世子は江戸に出府して将軍に拝謁するという条件が課されました。
 そういう訳で、我らが主人公・弓削之介も、江戸に出府した訳です。

 江戸城に登城した弓削之介は、用意の献上品を贈呈します。
 その中の一つが、矢軸。
 矢軸って、要するに、木の棒なんですよね(笑)
 古来、献上物には矢羽根が用いられたそうなのですが、この物語での将軍様は「獣鳥お大切の令」というものを天下に敷いています。
 生き物は大切にしなくちゃいけない。
 という訳で、苦肉の策で選んだのが、矢軸、というお話です。

 さて、史上にも、「生き物は大切にしましょう」という将軍様がおりました。
 その将軍様に、嫌がらせをしたのが、水戸徳川家の光圀公。「水戸の黄門様」として有名な方です。
 犬の革を数十匹分、贈呈したのですって! 当時、犬の革は武具に用いたそうで。

 水戸の黄門様といえば、某テレビの時代劇で有名なお方。
 そのドラマで、悪役としてお馴染みなのが、将軍お側用人の柳沢吉保公です。
 そうして、その柳沢公を彷彿させる人物が、拙作にも登場する訳ですが、果たして、こちらは、どんなお方?

 また、弓削之介は、この将軍謁見に、もう一つの目論見を持っています。
 分家の先島花坂家の二の姫・駒姫様との婚姻を承認してもらいたい。

 先島は、花坂から船で海を渡って行く小島です。
 そうして、今回、将軍様への献上品の中に、先島産の馬がおります。
 先島は、火山島だけれども、火口の周囲がカルデラになっていて、そこの草原で馬を飼育している、という設定です。
 そういう島のお姫様だから、名前は「駒姫」。
 乗馬の好きなお姫様です。

 親戚筋との縁組なので、幕府もうるさく言わなそうなものですけれども、なぜか裁可が下りない。
 果たして、首尾は?

 という訳で、第3章もいよいよ佳境です!
 今夜、7話をアップの予定です。

 この先は、木綿のハンカチーフを手元にご用意してお読みください。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する