こふい

ガタガタの古いアパートで暮らす、生きる意味を失った一人の老人。 他の住民が次々と去っていく夏のある日、彼は切手を買いにコンビニエンスストアに出かけていく。

学生時代の先輩の思い出。 卒業後の自分。 そしてある時、ふとした拍子であの頃の思いが静かに蘇る。

インスタグラムを趣味にする家族。思いもかけない哀しい出会いをしたわが子。そして彼らはひとつの家族になる。

あきらは受験を控えた高校３年生。 気弱な彼は好きな子に声をかけることもできず、そのくせ友だちの恋の手助けをするはめに。 また受験前だというのにバンドに誘われ、思いもよらずライブに…

隣の席の女の子が突然髪を短く切ってきた。 ある高校の教室での一幕。 掌編です。

現場から帰るふたりの労働者。 独りは高齢で独りはどこかわけありな感じのする彼ら。 お互いに別れたあと、自らの過去を想いながら、路上でギターを鳴らすひとりの歌うたいの声に耳を澄ます。

女性がひとり、駅を歩く。 そんなほんの短い作品です。 花を見つけ、その花の名を知る。それは過去の記憶とどこか重なるデジャブのような体験だった。

古びたアパート。 毎夜ののしりあいを繰り返す隣人夫婦。 自分の道に迷うぼくは、ある日大家の老人に誘われ、彼の部屋で酒を飲む。 酒を飲みながら、大家は自らの半生を吐き出すように話し…

　いつもとちょっと違った感じの、そしてちょっとだけSFチックな、軽いタッチで書いた短い小説です。 　ブログを書くのが唯一の趣味であるぼくは、しがない会社員で恋人もいない。 しか…

仕事で疲れた帰り道、電車の中では好きな本を読むのが習慣だった。そんなある日、いつものように電車で本を読んでいると、以前付き合っていた彼女が目の前に現れた。 ※　※　※ 何年か…

配達されたアマゾンの品について、すったもんだした話。

エッセイのような小説のような、その中間のような短い作品です。

彼女は毎朝、猛スピードで車を走らせた。車内には、イーグルスの曲「ホテル・カリフォルニア」がいつもかかっていた。

うだつの上がらないサラリーマンが、夜の公園で不思議な女性に出会い、彼女は彼にファゴット奏者であった祖父の話を語り出す。