Kさんが大学でレポートを書いていたときの話だ。当時でももうすでにレポートはＰＣで書くのが当然になっており、慣れないキーボードで書いていた。
さて、教授は口を酸っぱくして『コピペはするな』と言っていた。ただ、彼はネットになれていたので、普通は見ないような検索に引っかからないページからこっそりとコピペをして、引用にも書かずそのまましれっと提出した。そのページは検索避けをしているので教授が検索をしても引っかからないだろうと思っていた。
しかし提出してすぐに呼び出されることになる。まさかあんなネットの奥の方にこっそり書いてある文章を見つけたのかと思い、ビクビクしながら顔を出したところ、『再提出』と言われた。
見つけられたとは思えないので理由を尋ねると、印刷したレポートの引用欄を出して、トントンと指で叩いた。
そこには絶対に書いていないはずのこっそりコピペした文章の書かれていたページのＵＲＬがでかでかと挿入されていた。しかもフォントサイズが非常に大きい、こんなものを見逃すはずがないのだが、しかしあまりにも目立つので直接打ち込んだところコピペが発覚したのだという。
そのせいで彼は怒られもせず淡々と留年させられたそうだ。
『悪いことは出来ないんですねえ』と彼はしみじみと語ってくれた。