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花束 完結

冬に氷った身体が解けていきますね、どうもこんばんは。

『花束』を投稿させて頂いていました。元々は別な投稿サイトで四年前に投稿していたのを改稿して公開しようと思っていただけなのですが、おまけもせっかくだし書くかと思って書いたおまけも書き終わり、完結させました。

昔に書き終えた時、読者の方が「みんな幸せじゃなきゃ嘘になる物語ですね」と感想をくださったのをいまでもおぼえています。その通り、みんな幸せじゃなきゃ嘘になる物語です。とはいえ、咲良と比奈が結ばれるのが必ずしも幸福な結末とは言えません。それぞれの道を選んだ二人がそれぞれの道で幸せになるのが本当の形で、嘘のない物語だと思っています。その「嘘をつきたくない」と思ったことが、この「おまけ」という名の「完結編」を書くきっかけだったように思います。

やろうと思えば、比奈に結婚生活に不満を持たせて、咲良もいまだに比奈が好きで、また出会ったふたりが禁断の恋――なんてこともできたでしょうが、その発想はあったのに、その発想は有り得ないな、という感覚で、やりませんでした。他の作品を読んでくださる方は、私がそういうのをやる作家だというのを理解してくださっているかもしれませんが、しかし、なんていうのかな、作者としての立場は、弁えています。話をただ盛り上げるためだけに、彼女たちの幸福を傷付けるのは、なんか犯罪的で厭じゃないですか? いや私がそれを言うのか、という話ではあるのですが、なんか……つた、伝わる……?

いずれにしても、花束は思い出深い作品です。もしかするとwebで初めて完結させた連載小説かもしれません。長さはそれほどでもないですが。なにより、私の素直なところで書いた作品です。つい偽悪的な作品を書きたがるのを必死で堪えて、広義の恋愛、狭義の百合を、いつだってそうですが、やった。こういうのも書けるのね、というのを、みなさんに知っていていただけたら、なによりかなと、そして、私のことなんかどうでもいいから、作品を愛してくだされば思い残すこともないなと、思うところでございます。

もう書くこともありません。さようなら!

写真は今日買ってきた花束です。

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