お詫びの補足 ”撤退することにいたしました”

 拙作最新部にお詫びとして載せました通り、連載中の作品をカクヨムから撤退させることにいたしました。

 少なくとも現状の気持ちでは、このサイトで更新することはないと思います。


 理由はいくつか挙げられますが、そのひとつにお読みいただいた方からのご指摘を頂戴する場所が存在しない、と言う事があります。

 このようなことを大きな声で言うのは恥ずかしいですし、お読みいただいた皆様に大変失礼であると言うのは理解しておりますが、私は自分自身の作品が質の高い物であるとは決して思っておりません。
 誤字・脱字、文章の齟齬、表現・説明の足りなさ、空白の取り方などの小説としての構成などなど、小説としての質を上げるために必要な細かな修正必要点は、いくらでもあげていくことが出来ると思います。もちろん、投稿前後に推敲し、複数回チェックはしておりますが、それでも見落としは起きているだろうと感じております。

 私は現時点で公募や書籍化などに真剣に向き合っている人間ではありませんが、それでも少しでも良いモノを作ることが出来るようにと、web上での公表に踏み切りました。
 たくさんの方の目に触れれば、自分自身では気が付くことの適わなかった問題点に気付かれる方はいらっしゃるでしょうし、その中でご指摘いただく機会もあるだろう。そうすればもっと良いモノを作ることが出来るし、その結果より多くの方に楽しんで頂ける作品作りが出来るのではないだろうか。そんな自分勝手な気持ちで投稿に踏み切ったのが、今回の作品なのです。

 そういった意味で、現状のカクヨムには期待をすることが非常に難しい。
 作品を他者に勧める内容しか書くことの許されていないレビューでは、向上の糧となるご意見をいただけるとは思えません。
 近況ノートに書き込みができるようにはなりました。小説自体のページからは、直接飛ぶことの出来ない近況ノートに、です。そもそも現時点でのランキング上位の方々であっても、近況ノートへのコメントがついているのは3~4件。中には近況ノート自体を利用されていらっしゃらない作者様も居る。運営様は、何を考えてあそこにテコ入れしようと考えたのか、私にはわかりませんでした。
 感想が欲しければツイッターをすれば良いと仰られるやも知れません。ですが、外部のSNSに頼ってどうしようと言うのでしょう。カクヨムが不十分だと公表しているようなものではありませんか。なにより私は、ツイッターもフェイスブックもやっておりません。

 自作をこのサイトに投稿し、1ヶ月近くが経過しました。その間の運営様の動向を見させていただきましたが、現状では何も変わっていないように見受けられます。コンテストでお忙しいのかもしれませんが、公式アカウント含め殆ど動きがあるように思えませんでした。
 これ以上このサイトに自作を置いておくことに、自分にとっての意味が感じられないのです。


 撤退の大きな理由は、もうひとつ挙げられます。
 改めて申し上げますが、ここまでお読みいただいた皆様には、本当に感謝をしております。あり難い事だと感じているのです。
 この作品は運よく皆様の目にとまる事ができ、ファンタジー部門でも上のほうに上がることが出来ました。アイデアだけで突っ走ってしまった自作にここまでのPVをいただけているのは、望外の喜びだと思っております。

 ですが、今回のコンテストでの一件。多重アカウントやお返しの為の多量の星投下、相互評価集団の為に公正さを失ってしまったランキングを見ると、今、自分の作品に頂けているPVや評価が、果たして本当に読者様一人ひとりによるものなのかという不安に駆られてしまっております。
 そういう不正をしている方々が、たまたま人目につくところまで上がってしまった拙作に星を入れているだけ。いわば隠れ蓑として利用されているだけなのではないのか? そんな不安が拭い去れません。

 きっと居てくださっているであろう評価して頂いている皆様にまで、そういった疑念を向けてしまっていることが、自分自身、本当に嫌で嫌でしょうがありません。
 今のところ、どれだけランキングで上っても、そこで得られたはずの喜びが、なにか不気味なものにすり替わってしまっております。

 きっと見るヒトが見れば、私が精神的に未熟であるからこのようなことを感じてしまっているだけなのでありましょう。そのような不安など意に介せず自分の作品にだけ目を向けていれば良いだろうと、一蹴されてしまうことなのかもしれません。
 それでも、このサイトを開くたびに頭をよぎる暗い予感が、自分の執筆に影響しているのは間違いないのです。

 どうせ書くなら、出来るだけ良い気分で書きたい。たとえ苦しみながら文章をひねり出すことがあったとしても、その時に感じるべき苦しみはコレじゃない。そう思えてなりません。
 実際、これが最大の撤退理由です。


 以上の理由から、私は本作をこのサイトから引き上げることを決めさせて頂きました。



 改めて申し上げますが、いわゆる不正に手を染めず、純粋に投稿されている方々にまで、カクヨムからの撤退を促すつもりは皆目ございません。
 ただ、私と言うネット上の物書きの1人が、このような事情でカクヨムからの撤退を決めたのだという事。それを知っていただきたくて筆を取った次第です。

 運営様に関しても、今後このサイトが、書くこと読むことを全うできるサイトになるようにと、願うばかりです。


 お読みいただいた皆様への感謝は尽きませんが、これでこのお詫びの補足を閉じさせていただきたいと思います。
 これまで、本当にありがとうございました。

5件のコメント

  • 毎回の更新を楽しみに読ませていただいていましたが、撤退とのことで残念に思います。
    私は読み専なので、書き手の方がカクヨムに対して多くの不満を持たれていることに対しては「そういう事もあるのだろうな」という程度の認識しかありませんでしたが、その不満を垂れ流す書き手の方が多い事には辟易していました。
    カクヨムでしか作品を読んでいない人はいないのでしょうか?これまでカクヨムで読んでいた読者が全員別サイトまで追って来てくれると思うのでしょうか?そうであるならばそれは書き手の傲慢ではないのかと感じます。
    せめて公開をはじめてしまった作品に対しては完結まで続け、静かに撤退するという事は出来なかったのかという点が残念でなりません。
    より良い公開の形を求めるのも、別サイトで読めるからいいだろうと思うのも、わからなくはないですが、私にとっては「いやいや、チートとか勘弁してくださいね?」は、作者が投げ出した未完の作品という位置付けとならざるを得ません。とても楽しく読んでいただけにとても残念です。

    ネガティブなコメントになってしまいましたが最後に今後の創作活動が良い物でありますようお祈りしています。
    未完ではあるものの、楽しい作品をありがとうございました。
  • 大変残念で私も作品完結までいて欲しかったとは思います。
    ですがカクヨムのこの現状では作者様の行動も仕方ありません。
    ランキングを見てもコンテストを見てもマトモではない。
    あなたの感覚は未熟でもなんでもなく普通です。
    魑魅魍魎渦巻くここカクヨムに限ってはそうではなく平然としているのが普通なのかもしれませんが。

    真剣に考えられたからこその撤退なのでしょう。
    暗い気持ちに苛まれてまでカクヨムにいる理由はありません。

    どうか今後もより良い作品を生み出していかれますことを。
    読者の一人としてお祈りしています。
  • 非常に残念です。自分がつけた☆は正当評価だと思っています。続きはまだ他のサイトで読めるとの事ですので、まだまだ楽しめそうですが・・ひとまず、こちらではお疲れ様でした。
  • まあ、作者としての判断ならば仕方ない、という話でしょうか。
    決して責めるつもりはない、と前置いた上で、自分としては純粋に応援の気持ちで星を付けたのだと表明しておきたいです。
    この作品に対して批評的な立ち位置に立てなかったのに何を今更という話ですが、言い訳がましくてもそれだけは伝えておきたい。
    カクヨムの微妙さはそれでもやはり事実ですし、重ね重ね仕方ない話なのでしょう。
    自分としても最後に言えるのはやっぱり、ここではお疲れ様でした、ですかね。
  • コメント、失礼したします。

    ファンタジー4位が撤退、と話題になっていたもので、興味を持ちました。クリーン作者さんの模様ですし。

    僕も撤退作者の一人です。目次のレイアウトと二層構造の章立て(要するに書く機能)が気に入っているので、小説保管庫&機械的にマルチはしますが、実質的になろうに出戻ります。
    カクヨムに新作を載せたり、コンテストに関わることは無いでしょう。

    運営さんが「馴れ合い」「相互」「複垢」「☆爆」「レビュ爆」と、状況証拠としては真っ黒でも、不正としての決定打を掴めずに、不正者を断罪できない、このもどかしい状況――

    しかも、更新すればする程に、ランキングが不利になっていくという、謎な評価アルゴリズムときている。

    結果が、新規読者バイバイ装置として機能しているアレなランキングと、運営批判のエッセイに、各所での批判意見の山積。

    貴方の感覚は正常で、かつ真摯で真面目な方ですね。僕も、不正者と認定されるのが怖くて、フォローは一切していません。相互マンと複垢マンのお陰で、トンデモなサイトになってしまった。

    このカクヨム、予算が5億円って噂もあるのに……

    撤退に対しての批判意見があっても、あまり気に病まない様に。なろうやアルファポリスで連載を続けるのだから。

    お互いに、創作を頑張りましょう。
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